2011-01-01から1年間の記事一覧

ズンドコ教なのに

* 今日はマルドロールさんに本を送ったあとまたもやバカホラー。これは怪作!というのがめったになくて困る。 * 一段落したところで都会に出て、荒俣訳ファウストとドリトル先生の本と、えーとなんだったか度忘れしたもう一冊の本を買いにいこうと思う。別…

バカホラーの週末

独逸怪奇小説集成発売日: 2001/09/01メディア: 単行本土日はバカホラーばかり読んで頭が痛くなりました。でもなんとかして荒俣先生編の伝説的アンソロジー『慄然の書』のドイツ版を作ってみたい。作ってみせるぞ。昨日読んだカール・ハンス・シュトローブル…

連休が勝負だ

* * グスタフ・マイリンク疑似科学小説集『標本』は、マルドロールさんでの売れ行きがこのままのペースで続けば、文フリ前に完売になりそうな感じです。アーサー・マッケンが自伝かなにかで書いていたのですが、もらった遺産を全部1ポンド札に代えて、ベッ…

Had I But Known

パラドクシア・エピデミカ ― ルネサンスにおけるパラドックスの伝統作者:ロザリー L コリー白水社Amazon 両世界日誌によれば、『パラドクシア・エピデミカ』ではironyを「複眼視」と訳しているそうだ。しまった。拾い読みしかしてなかったので気づかなかった…

われら死者とともに歩む

*女霊は誘う 文豪怪談傑作選・昭和篇 (ちくま文庫)作者: 永井荷風,久生十蘭,伊藤整,原民喜,豊島与志雄,東雅夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/09/07メディア: 文庫 クリック: 8回この商品を含むブログ (4件) を見る* 開巻いきなり「来訪者」で快調…

家捜しその1

*Herr von Syllabus: Criminalnovelle 1873 / Criminalbibliothek 1850-1933 - Band II作者: Benno Bronner,Dieter Paul Rudolph出版社/メーカー: Edition Koeln発売日: 2009/04メディア: Perfectこの商品を含むブログ (1件) を見るIn einer Brautnacht: Cr…

おんシャツ

* 『アンドロギュノスの裔』は発売たちまち重版との噂。待ち焦がれてた人が多かったんでしょうね。 下はそれを記念して作られた(のかもしれない)渡辺温シャツ。 * *

マイリンク御礼

** ** グスタフ・マイリンク疑似科学小説集『標本』はおかげさまで、マルドロールさんにまた15部追加納入。そろそろ在庫をついてきたかな? * マイリンクの博物学的奇想短編の面白さは、つとにフヂモト・ナオキさんが、「ウィアード・インヴェンション…

ヴィクトリアンに歩調をあわせて

*Early German and Austrian Detective Fiction: An Anthology作者: Mary W. Tannert,Henry Kratz出版社/メーカー: McFarland Publishing発売日: 2007/10/01メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る* 次号のROMの特集は、小林さんの希…

別名……

*別名S・S・ヴァン・ダイン: ファイロ・ヴァンスを創造した男作者: ジョン・ラフリー,清野泉出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2011/09/22メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (10件) を見る* 藤原編集室のTwitterがはじまりました。い…

羽化

*五色沼黄緑館藍紫館多重殺人 (講談社ノベルス)作者: 倉阪鬼一郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/09/07メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含むブログ (13件) を見る* 「どんどんバカになってますが大丈夫でしょうか」と、奥方が心配のあまり気も…

御礼

* 巽昌章さんが『ヴァルミュラーの館』の感想を寄せてくださいました。おお、お読みいただきありがとうございます。 日夏耿之介が「高野聖」をバルベー・ドールヴィイと比較した論を受けて、澁澤龍彦が「それちゃう。鏡花はドールヴィイよりむしろホフマン…

豚ミステリの華麗な世界

* * 縁あってミステリマガジンで年に二度ほど、ドイツの新刊ミステリ紹介を担当しています。後ろのほうのページの、新刊情報[世界編]という欄で、分量は一回につき三枚くらい。紹介する本は当方に一任されているので、すごく楽しい仕事です。たぶん読んで…

渡辺温オマージュ展続報

*アンドロギュノスの裔 (渡辺温全集) (創元推理文庫)作者: 渡辺温出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2011/08/31メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 47回この商品を含むブログ (15件) を見る* ギャラリーオキュルスで開催予定の渡辺温オマージュ展《アン…

販売再開!

* ……ということでエディション・プヒプヒの4アイテムは、マルドロールさんのサイトで無事販売が再開されました。細々とやっておりますゆえ、これが売れてくれないと次回文フリ(11/3)でろくに新刊も出せません。*1。 なにとぞよろしく〜。 * *1:ちと大げ…

追加納入完了!

* マルドロールさんのサイトで「欠」マークがついてしまったエディション・プヒプヒの4アイテムは、本日宅急便で追加納入しました*1。 おって購入可能となるはずなので、なにとぞよろしくお願いします。 * *1:といっても各10部ずつという情けない数ですが…

購入ありがとうございます!

* 下でお知らせしたエディション・プヒプヒの4アイテムは、おかげさまで初回納入分は完売*1、追加納入することとなりました(といってもたいした数ではないのですがw)。皆様どうもありがとうございました。 読んでくださった方はブログやTwitterで感想な…

次々と開くもう一つの扉

エディション・プヒプヒの既刊4アイテムを古書肆マルドロールさんで取り扱っていただけることになりました。 No. 作者 タイトル 2 モーリス・サンド 迷路 4 H.W.ツァーン ヴァルミュラーの館 7 パウル・シェーアバルト セルバンテス 10 グスタフ・マイリ…

次々と開く死の扉

*アンドロギュノスの裔 (渡辺温全集) (創元推理文庫)作者: 渡辺温出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2011/08/31メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 47回この商品を含むブログ (15件) を見る* 久しくヴァーチャルネットアイドルだった渡辺温28才がとうと…

魔境速報

* ということで14日日曜日の販売物一覧です。 * 新刊 No. タイトル ページ数 値段 1 謎の新刊1 32 400 2 謎の新刊2 52 400 謎の新刊はどちらも翻訳もの(レムではありません)。暑さにめげて各20冊しかできませんでした。万一売り切れたらごめんなさい。…

目指すは人外大魔境!!!

* おかげさまで『青い彼方への旅』は、マルドロールさんで売れ行き好調のようです。数に限りがありますので、興味のある方はお早めにぜひぜひ! * 早くも来週に迫った夏コミの告知です。エディション・プヒプヒは8月14日(日)、東フ22で皆さんをお待ち…

『青い彼方への旅』通販開始!!

* 文学フリマ版を大幅改訳しました。解説も若干増強。奮って古書肆マルドロールよりご注文をお願いします。ドイツ・ロマン派の臨終に立ちあわんとするものはぜひぜひ。こんな怪作はエディション・プヒプヒ以外ではなかなか読めません。 * あらためてマルド…

メイ・シンクレアはただものではない

*怪談の悦び (創元推理文庫 (555-01))作者: H・R・ウェイクフィールド,南條竹則出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1992/10メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (13件) を見る* 旅さきの古本屋で『怪談の悦び』を見つけたのでつい買ってし…

ドリル頭の誘惑

*GOSICK VII ゴシック・薔薇色の人生 (角川文庫)作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2011/03/25メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 61回この商品を含むブログ (53件) を見る* スベスベマンジュウガニの人の日記…

夢と怪談

*夢魔は蠢く 文豪怪談傑作選明治篇 (ちくま文庫)作者: 東雅夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/07/08メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (6件) を見る* すっかり夏の風物詩として定着した感のある文豪怪談。気の狂いそうな暑さのさな…

かや草に非ず、わすれ草なり

*古書無月譚作者: 尾形界而出版社/メーカー: 東京堂出版発売日: 1992/11/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る* 本の整理をしていたら『古書無月譚』が出てきたので、またまた読み返す。いままで何度読んだかわからないけれ…

おおKessingerよ、汝病めり!

*Idle Days On The Yann And Other Stories作者: Edward John Moreton Drax Plunkett, Baron Dunsany出版社/メーカー: Kessinger Pub Co発売日: 2004/06/30メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る* 未谷おとのダンセイニ的日常で、Kes…

『青い彼方の旅』の現状

* 翻訳の直しがやっと終わった。今度の土曜には印刷所に持っていきたい。初版をお持ちの方は、次回のコミケあるいは文フリにお持ちいただければ修正版と交換いたします。通販は七月半ばにはなんとか……。 * ドイツロマン派のスイッチが入ってしまったので、…

お茶目な注について

『パラドクシア・エピデミカ ― ルネサンスにおけるパラドックスの伝統』の巻末に林立する「おかたい注」に混じって、「私もどこそこでこの目で人魚を見た」という注があるそうだ。訳者あとがきにはそう書いてあった。遅読ゆえまだその箇所には到達していない…

バラードならびに横光

S-Fマガジン 2011年 08月号 [雑誌]早川書房Amazon 安藤礼二さんのJ. G. バラード論が、SFマガジンの最新号に載っている。一ページほど読んだあとに、こんなキュートなフレーズにぶつかった。 「内宇宙」の探求とは、なによりも、自己の内部と自己の外部…