エディション・イレーヌ

本代は支払われたのだろうか

昨日書影をあげたヴェデキント仏訳本は、十数年前に洋書まつりで生田旧蔵書が大放出されたときに手にいれた。あのときは生田が晩年にいたるまで豪快に本を買い続けていたことがわかってびっくりしたものだった。現にあのヴェデキント仏訳の刊行年一九九〇年…

遠征と本の購入

今日は西荻の盛林堂書房まで遠出をして『ファンタジウス・マルレア・悪魔の王国』と『CRITICA』最新号を買ってきた。ヴェルヌ研究誌『Excelsior!』は売り切れたらしく置いていなかった。残念。 『ファンタジウス・マルレア・悪魔の王国』は訳書刊行が何度も…

A los pies de Ud.

エディション・イレーヌふんどし担ぎシリーズ第三弾はエドガー・ソールタスの「太陽王女」。短いけれども、忘れがたい印象を残す佳品だ。この本はエディション・イレーヌ以前にLIMEHOUSEというところから出ていて、それを(新本で)買ったのもまた今は無き大…

パリのメコンデルタ

エディション・イレーヌ提灯持ちシリーズ第二段として、当日記の二押し(という言葉があるのかどうかは知らないが)、松本完治訳『至高の愛―アンドレ・ブルトン美文集』について語ろうと思う。 これを読む人は必ずや従来のアンドレ・ブルトン観がでんぐりか…

耽美な油虫

* 西荻窪の盛林堂書房がエディション・イレーヌの本の取り扱いを開始したらし。この出版社の本がまとまって手にとれる、おそらく都内唯一の場所ではなかろうか。すでにの去年3月の日記でお知らせしたように、この版元はなかなか厳しい状況にあるらしいので…

エディション・イレーヌを応援しよう

* さんぬる日、アトリエ空中線の間奈美子さんとお話をする機会があった。いろいろと興味深いことをうかがったのだが、なかに一つ、これはとても聞き捨てならぬ!と義憤にかられたことがあったのでここに書く。 * ここをお読みの皆様なら、エディション・イ…

エディション・イレーヌの二冊

生田耕作没後10年記念出版ということで、エディション・イレーヌから、ヘンリー・ミラーの「母、中国、そして世界の果て」と アナイス・ニンの「巴里ふたたび」が出た。古書肆マルドロール で取り扱っています。しかし、生誕100年記念とかならともかく、没後…