浅暮三文

我が尻よ

浅暮三文さん(通称グレさん)が久しぶりにファンタジーを出すらしい。ゴールデンウィーク明けに河出文庫から、題して『我が尻よ、高らかに謳え、愛の唄を』。表紙絵は今をときめくYOUCHAN。それにしてもあまりに不穏なタイトルである。中井英夫とか、須永朝…

この本の名は?

ぽんこつ喜劇作者:浅暮 三文光文社Amazon 傑作だがどんな本か説明しろといわれるとたいそう困る。グレさんはどこまで行くのであろうか。 裏表紙見返しにこう書いてある。 【問題】 この本の正しい著者名を選べ。 1.林不忘 2.牧逸馬 3.谷譲治 よ、4番…

もうひとつの人外魔境

異人類白書作者:浅暮 三文ポプラ社Amazon コリアの「宵待草」は(あの名作、白倉由美の「デパートのアリス」と同じく) デパートに棲みつく人々の話であったが、コリアの時代よずっと複雑化している現代都市には、デパートと言わず、至る所に人の住み着ける…

浅暮マジック健在なり

ペートリ・ハイル!―あるいは妻を騙して釣りに行く方法作者:浅暮 三文牧野出版Amazon 釣りエッセイだとて侮るなかれ。浅暮マジック健在なり。しかしその魅力をどう説明すればいいのか。まず枠が導入される。新婚旅行の前に作者は奥方に約束する。「結婚後は年…

The Asagure-Hoax

実験小説 ぬ (光文社文庫)作者: 浅暮三文出版社/メーカー: 光文社発売日: 2005/07/12メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (73件) を見る 「異形コレクション」に執筆された作品を中心に纏められた短編集。「実験小説」といういかめしい角書き…

『似非エルサレム記』

似非エルサレム記作者:浅暮 三文集英社Amazon 面白かった!浅暮氏のこれまでの本は、何冊かトライしてみたものの、どうも波長が合わず途中で放り出したままになっているのだが、この新作は息つく間もなく一気に読んでしまった。それにしても、なぜこの物語は…