2003-01-01から1年間の記事一覧
ということで昨日はコミケでした。『アンチクリストの誕生』は10部作成して6部売れました。残りはですぺらでばらまいてきました。暮れから正月にかけ、追加作成しますので、万一購入希望の方がいらしたらメール下さい。メールアドレスは幻想的掲示板2やです…
それでは、「現在なき過去」、スタンドアローンの過去とはどのように実在するのであろうか。それを見るために、まず、普通の「現在―過去」の関係を見よう。例えば拙豚が、本日12月27日現在「ああ今年のクリスマスイブも淋しい夜だったなあ」としみじみ思うと…
たそがれSpringPointで拙豚日記が取り上げられた。やれうれしや、というわけで、若干脇道には逸れるがマクタガートの話をもう少し続けるなり。とは言うものの『時間は実在するか』は第四章以降は読んでないし、第三章までも、なにぶん畜生のこととて、正しく…
今日は『The End』はお休み。アーカムハウスからクリスマスカードが来たのでアップします。(右下にあるのがApril Derlethのサイン)
『The End』に出てくる町が略奪された場所であることの痕跡は、昨日書いた「測量」の他にも、例えばその図書館の博物学的緻密さ(あの描写はハプスブルク帝国の牙城であったウィーンの自然史博物館の中を連想させる。もっともあそこにあるのは本ではなく標本…
『耳らっぱ』では、聖杯の奪回は同時に世界全体の奪回に他ならなかったが、その消息は『The End』の物語内でも同じで、「The Endなるもの」の奪回はまた世界の奪回でもある。なぜそうなるのかをこれから見ていこうと思う。 まず第一のポイントとして、奪回と…
ところで、十字架上のイエスの血を受けた(あるいは最後の晩餐で使用された)とされる聖杯であるが、それは当初からそういう性格を持っていたわけではなかった。事実、聖杯を題材にした最古の作品といわれるクレチアン・ド・トロワ『ペルスヴァル』(ISBN:456…
聖杯とは人も知るように、ゴルゴダの丘でイエスが処刑されたとき、槍で突かれたその脇腹から吹き出る血――「赤」の顕現――を受けたとされる杯である。聖杯はその後ブリテン島に渡り、アーサー王の円卓の騎士たちの探索の目標となる。しかしその探索の成功は、―…
演奏が終わって、まだオーケストラの残響も消えやらぬうちに盛んに拍手をするのと同じくらい、この種の傑作を読んだとたんに感想を書くのは無礼極まる行為なのかもしれない。まあしかし感興の失せぬうちにメモ程度に書き留めておきたくもあるなり。 「地球の…
レムにしてもサドにしても、彼らの本を読むときのポイントは、その怪物性をそのまま受け入れることではないのか。これは何も盲目的に崇拝せよとか畏れ入れとか言うことではなく、「もしかしたら人間以外の存在が人間の皮をかむって、これらの本を書いている…
あたかも、日本の「幻想文学」誌がイギリスで輪廻転生を遂げたかの如き本格的な幻想文学評論誌である。誌名のWormwoodとは苦艾(にがよもぎ)のこと。その花言葉はここによると、「冗談・からかい・平和・不在・離別と恋の悲しみ」。分量は88ページと薄いが…
Wormwood創刊号にそう書いてあったので、あわてて検索すると、幸いまだ残ってました。(http://pub2.ezboard.com/fernestbramahdiscussion.showMessage?topicID=12.topic) このfairfieldというハンドルの人の母方の祖父の姉妹がブラマと結婚したらしい。 彼…
結局買ってしまいました。SFマガジンは実は、「百合姉妹」を単体で買うのはためらわれるからという理由だけで一緒に買ったという説もある。しかし「百合姉妹」の方が版形が大きいので、いくらSFマガジンを上に乗せてレジに差し出しても、バレバレなのであっ…
こことかここで話題になってるので久しぶりにSFマガジンを買ってみました。 この雑誌読むのはもう何年かぶりだが、うおう「おまかせ!レスキュー」の連載がまだ続いてる! 特集はレムだし、草上仁の短編が載ってるし、某石堂さんはあいかわらずだし、なんか…
単行本で60ページほどの中編である。舞台は1742年のシシリア。信心深い靴職人がクリスマス・イブに面妖な夢を見る。気になった彼が聖書学者にお伺いを立てると、なんと、その夢は、世界の終末に出現するアンチクリストの誕生を告げていると言うではないか――…
田村書店2階売場が、11月20日からまたバーゲンやるようです。今度はドイツ書中心で、店内のフランス語の本を全部とっぱらって、ドイツ一色にするとか。
神保町の田村書店2階売場が、11月13日から15日まで、恒例の決算対策(なのかな?)、全品30%引きのバーゲンセールをやるそうです。(しかし平日のまっ昼間から開催されてモナー…) あと、これは旧聞に属することかもしれませんが、動物文学マニアだった故…
なんとかスペースがとれました(二日目東V06b)。今回の出品予定物は、 シェーアバルト『セルバンテス』(完全改訳版) レオ・ペルッツ『アンチクリストの誕生』
藤原編集室『本棚の中の骸骨』の中の 坂本浩也氏の「フランス・ミステリ通信2」にフランス語版ドグラ・マグラ ISBN:2877306453 のことが書いてあった。拙豚もつい最近、2ちゃんでこの翻訳の存在を知ってあわててAmazonに注文したところだ。 訳文の一部はフ…
ということで今晩は黒百合姉妹のコンサートでした。おりしも満月の前日(十四夜)でLuna Implensは「満ちる月」という意味だそうです(MCでJuriさんが教えてくれた)。JuriさんはまたMCで「月があるから生きていける。月があるから音楽がやれる」という意味…
渋谷のBlue Parrot(http://www.blueparrottokyo.com/)では、11月中に1500円以上本を買うと、ワインが一本おまけについてくるそうです。
http://book.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1062237622/232-262何やってんだオレ?(自己ツッコミ) 20の質問は止めたはずじゃなかったのか? (ちなみに、「コズミック」はそれなりに傑作だと拙豚は思いますがね。少なくとも後続作家に大きな影響を与えた…
コミケでは2日目の津原泰水本が入手できなかったのが悔しい。
http://book.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1061695614/ で遊んでいると全然本が読めない(先週はコミケだったし)。オンラインゲーム中毒の怖さが少し分かった。 ちなみに拙豚の出題した問題は、 六枚のとんかつ 19問 1時間8分 黒死館殺人事件 18問 …
http://book.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1061732581/309もう20の質問はこれきり止めて明日からは真面目に仕事しよう(と日記には書いておこう)
終日The House of the Hidden Lightに取り組んだが何がなんだか分からず。おのれの語学力の低さを痛感。マッケンの全身像はまだわれわれに顕現されているとは言いがたい。更なる探求が俟たれる、と日記には書いておこう。
この巻には、「猟奇の果」の流布本と異なる結末が異文(ヴァリアント)として収録されている。これが本書最大の目玉といってよかろう。 この「もうひとつの結末」は、新保博久氏の解説によると、終戦直後の仙花紙本時代、知り合いの出版社の求めに応じ「猟奇の…
ええとええと。とんでもない本が出ましたねえ。注文したらちゃんと届いたので、確かに出版はされているようですが、いまだに自分の眼が信じられませんよ? このThe House of the Hidden Lightなる本は何かと言うと、まあ一言で言えばマッケンとA.E.ウェイト…
待望の「事件」シリーズ第三作である。今回の舞台は「青山県の辺境に位置する吹上盆地」にある吹上市。前二作と異なり、すべての「事件」はこの吹上市の中学や高校を巡って、新学期から春休みにいたる一年のうちに、微妙にもつれ合いながら展開する。その結…
似非エルサレム記作者:浅暮 三文集英社Amazon 面白かった!浅暮氏のこれまでの本は、何冊かトライしてみたものの、どうも波長が合わず途中で放り出したままになっているのだが、この新作は息つく間もなく一気に読んでしまった。それにしても、なぜこの物語は…