2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

米澤屋書店

米澤屋書店作者:米澤 穂信文藝春秋Amazon 米澤穂信さんが新刊『米澤屋書店』で、わたしが昔訳した『両シチリア連隊』を紹介してくださっています。それも「詩のように美しい滅びの小説」という絶妙な評言とともに。米澤さん、ありがとうございます。この本は…

第二の迷楼記

荻窪の古書ワルツで『山口剛著作集』全六巻を千八百円で買いました。つまり一冊三百円です。しかも帯が多少日焼けしてくたびれている他は一度も読まれていないような美本で月報完備。いったい何がどうなっているのでしょう。嬉しいことは嬉しいけれど、碩学…

読ホリディ

都筑道夫の読ホリデイ 上巻作者:都筑 道夫フリースタイルAmazon いま書いているペルッツ新企画のあとがきで『都筑道夫の読ホリデイ』を参照する必要が出てきて手にとったのが運の尽き、その面白さに引きずりこまれてたちまち上下巻を読破、あとがきは一向に…

在庫の減りが速くなった

本の雑誌462号2021年12月号本の雑誌社Amazon 最近やけに『記憶の図書館』のアマゾン在庫の減りが速いなと思っていたら、『本の雑誌』12月号で藤ふくろうさんがこの本を紹介してくださっていたことが判明した。ありがとうございます! こんな高価な本をボンボ…

スミス魔境へ行く

かつて斯界を驚嘆させた松本零士イラスト入りハヤカワSF文庫からおよそ半世紀の星霜を経て、ついにノースウェスト・スミスがふたたび新訳でよみがえった。喜ばしいではないか。 帯には「伝説的スペースオペラ・シリーズ」と書いてあるが、単に宇宙は舞台にな…

死せる生田生けるプヒ氏を走らす

その後また三日月書店に走り生田旧蔵書を今度は八冊買ってきた。死せる生田、生けるプヒ氏を走らす。 生田といえばある種の人たちには蛇蝎のごとく嫌われているらしい。むかし『東京人』だったかの神保町古書店特集で某老舗古書肆の店主がインタビューされて…

三日月書店に走る

フランス語の入荷がありました。マッコルラン、ジャリ、ドールヴィイなど。 pic.twitter.com/1wUlqCB8md— 三日月書店 Mikazuki Books (@mikazuki_books) 2021年11月5日 何ですとマッコルラン、ジャリ、ドールヴィイですと! まるで某書刊行会のようなライン…

『記憶の図書館』刊行記念対談

「週刊読書人」11月5日号に西崎憲さんとのボルヘス対談を載せていただきました。対談を企画してくださった週刊読書人のNさん、お相手してくださった西崎さんに感謝です。「週刊読書人」らしからぬ非常にゆるい対談なので気軽に読んでいただければと思います。…

無神論者の聖書

もう三十年以上も昔の話になるけれど、ある日曜日の朝、クリスチャンの友人に誘われて教会に説教を聞きに行ったことがある。教会で説教を聞いたというのは後にも先にもそのときだけである。説教壇に立った牧師さんが聖書の一節を引用しそれに元に講話を述べ…

怪作コレクション堂々開幕

まずは帯に目をみはる。どなたが編集を担当されたかは存じあげないが、「天下のシブサワが敬意を表しているのだからお前らも皆こぞって敬意を表するがよい!」と言わんばかりの帯ではないか。もちろん不肖わたくしも敬意を表するにやぶさかではない。はるか…

ペルッツ新企画

レオ・ペルッツの新企画を準備中。来春にはお目にかけられるはず。— 藤原編集室 (@fujiwara_ed) 2021年11月2日 そうなんです。ペルッツ新企画が水面下で着々と進行してるのですよ。十月三十日の日記で書いた「ものすごい掘り出し物」とは、実はこの新企画に…