コルヴォ男爵

這い寄る新刊

秋の文フリがまた迫ってきました。次の月曜日23日(月祝)です。例によってエディション・プヒプヒも「カ‐7,8」で皆さんをお待ちしています。 今回の新刊はコルヴォ―男爵ことフレデリック・ロルフの小品です。実はただいま大いなる野望を胸に秘めておりまし…

蜘蛛の糸元ネタ

今度の文学フリマ新刊はコルヴォ男爵(フレデリック・ロルフ)でいこうと思って最近いろいろ読んでいるところです。その途上で「イエロー・ブック」に載った彼の短篇"About Beata Beatrice and the Mamma of Sampietro"が、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」にそっく…

植草甚一の魅力とは

ぼくは散歩と雑学がすき作者:植草 甚一晶文社Amazon 久しぶりに本屋に行くと植草甚一の代表作が復刊されていた。少し前にはスクラップ・ブックが(月報をも含めて!)全冊覆刻されたし、没後数十年を経ても植草人気はまだまだ衰えていないことを物語っている…

『ヴェネツィアからの誘惑―コルヴォー男爵少年愛書簡』

ヴェネツィアからの誘惑―コルヴォー男爵少年愛書簡作者: セシルウルフ,Cecil Woolf,河村錠一郎出版社/メーカー: 白水社発売日: 1994/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る まえがきで訳者は言う。 コルヴォーを広く世に紹介したシモンズが、…

『生体埋葬(バリード・アライブ)』(その2)

かくて黒死館は、エルンスト『百頭女』ISBN:4309461476と同質なコラージュ・ロマンと見ることもできよう。即ち他から採集してきた素材の切り貼りによって一篇の暗黒小説を作り上げようとする試みである。序文でこの小説を「夥しい素材の羅列」と喝破した乱歩…