2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

J.T.ロジャーズ『恐ろしく奇妙な夜』

全国のクラシックミステリファンが首を長くして待ったであろう怪作家 J.T.ロジャーズの中短篇集がついに出た。しかも夏来健次氏の訳で。さっそく一読したが、期待を裏切らない響きと怒り——じゃなくて笑いと驚愕に大満足の一冊だった。集中の作品の多くは三文…

積読を避けるコツ

(これまでのお話)『本の雑誌』2月号を読んだプヒ氏は、年が明けてまだ一冊も本を買っていないことを反省した。そこでさっそく本屋に出かけた。そこで買ったのが去年買い逃していたこの本 ↓ である。 買った本を積読にしないコツ。それは「一度に一冊しか…

文学フリマ京都御礼

遅くなりましたが 1/15 文学フリマ京都に来てくださった皆様、ありがとうございました。おかげさまで売り上げも上々でした。今回の京都行きの目的は三つありました。1.文学フリマに出店する。 2.文学フリマで『蒼鴉城』を買う。 3.烏丸御池駅構内の大…

怪異作書教

思いがけぬプリンタ不調のため、昨年11月の文学フリマ東京で新刊を断念せざるを得なかったプヒ氏。雪辱戦とばかりに、明日に迫る文学フリマ京都のためにプリンタ新調という暴挙に出た。さいわいブラザーから二万円ちょっとでカラーレーザープリンターが出て…

怪異買書教に入信すべきか

本の雑誌476号2023年2月号本の雑誌社Amazon 『本の雑誌』2月号で喧伝された怪異買書教。その教義はただ一つ——「本を買え。天に届くまで積み上げろ」。そうすれば30年後か40年後に御利益があるという。それから信者の間ではこんまりは人心を惑わす悪魔の使い…

怪異買書教

『本の雑誌』2月号の特集は「本を買う!」。特集ページを開くといきなり中野善夫さんが「本を買え。天に届くまで積み上げろ。」と号令している。おそろしく気合が入った特集である。池澤春菜さんの『SFのSはステキのS』に付されたCOCOさんの挿絵をほうふつ…

新年早々うれしいニュース

新年早々、うれしいニュースが流れてきた。あの伝説の彼方に消えたと思われた工藤幸雄訳『サラゴサ手稿』がついに出版されるという(情報ソースは昨年末の「読んでいいとも年末特別篇」での東京創元社の発表)。「今二十一世紀に入って最初の訳書がフランス…