ミッシング・リンク

また佐野洋を読んだ

また佐野洋を読んだ。今度は『同名異人の四人が死んだ』。 人気作家名原信一郎がある地味な地方紙に『囁く達磨』という中篇小説を連載した。それからかなりたって、不思議な事件が起こる。その中篇では四人の人物が死ぬのだが、その作中の四人と同姓同名の四…

「私の男」をめぐって2(マイナス・ゼロの巻)

私の男作者:桜庭 一樹文藝春秋Amazon 「私の男」では時間は逆行するばかりではない。どうやら循環もしている。第一章でのヒロインの年齢が24歳、そして最終章での「私の男」の年齢が25歳なのは偶然ではあるまい。人によってはドン引きする「おかあさぁん」も…

闇よ、つどえ

ダークネス (ハヤカワ・ミステリワールド)作者:倉阪 鬼一郎早川書房Amazon 初期の異色作「ブラッド」の再来のように人が死ぬ。死ぬ。死ぬ。ばたばたと原因不明のまま死んでいく。一章に一回は殺人の場面があり、しかも今回は必ずペアとなって死ぬから、単純…