ゴセシケ

種村主犯説

種村季弘の『ビンゲンのヒルデガルトの世界』を読んでいたら、またもや「なんなら」の新用法にぶつかった。こちらは1994年の刊行だから、先日とりあげた『畸形の神』よりさらに早い。 ここでは「なんなら」は「場合によっては(ドイツ語でいうと unter Umstä…

ゴセシケ再訪

『火星ラストソング』を読んだら今度はゴセシケが読みたくてたまらなくなり、近所の図書館から借りてきた。 この『合成怪物』(半田倹一訳・岩崎書店SFこども図書館25)は「1976年第一刷発行」と書いてあるからわたしの読んだ版ではない。まあともかく半世紀…

火星ラストソング読了!

火星ラストソング作者:倉阪 鬼一郎アドレナライズAmazon 電子書籍限定作品というからさぞ難解で前衛的な作品なんだろうなと思ったけれど、まったくそんなことはなかった。普通の形で出ても全然おかしくない作品である。物語はまるきりSF調で、最初のうちはP.…

グレー・グレー

文学界 2008年 10月号 [雑誌]Amazon ゴセシケがトラウマになってますという話はSF系サイトをたどればあちこちで目にするが、ほんとうにあの小説はすごかった。県立図書館で立ち読みをはじめたら止められなくなり、おしまいまで読みきってボッーっとなって家…

プラハのカー

ということで池袋ジュンク堂B1「ドドド書店――桜庭一樹&桜坂洋が贈るこの一冊!」まで確認しに行ってきました。おおやはり、そこに鎮座ましますのは、ふともも町の角屋敷/こんもり茂った植込に、じゃなくて、まごうかたなき我が訳書! ありがとう桜庭さん!…