2009-01-01から1年間の記事一覧
* 新刊は落ちます。申し訳ありません。したがって最新の頒布物は11月の文フリ新刊、グスタフ・マイリンク『標本』(限定350部記番)になります。 でもお隣の黒死館附属幻稚園さんではいろいろ凄いものが出るようなので、コミケに行く価値はあると思います。…
* 日曜の文学フリマ、精算してみたら売上げが思いのほかによかった(ただただ皆様に感謝あるのみ!)ので、その一部を翻訳ミステリー大賞シンジケートに寄付いたしました。とわざわざ言うほどのこともない僅少な額ですが……。 * 下の画像は文フリ会場で差し…
えっ、編集長じゃなくてプロデューサー? まあそれはともかく、昨日の文学フリマの打ち上げで、ゼラチン状のものが話題になった。「確かに目撃した」と熱く語る人もその場にいたのだが、結局確認はならず、なんとなくうやむやになってしまった。佐野史郎「曇…
本日はたくさんの方に来ていただき本当にありがとうございました。また冬コミに向けて変なものを作ろうとひそかに考えておりますので、なにとぞよろしくお願いいたします。
* 非常な小部数にもかかわらず、ただいまわが家には10冊も。 * * といっても別に隠し持っているわけではなくて、文学フリマ販売用なのです。首都圏にお住まいで、現物を目で見てから買いたいという方はぜひ当日おいでください。価格はROM通販の非会員価格…
* 怪奇幻想短編集 キタ━ヾ( )ノ゛ヾ( ゚д)ノ゛ヾ(゚д゚)ノ゛ヾ(д゚ )ノ゛ヾ( )ノ゛━━!! *
連休はほとんど部屋の片付けで終わった。なにしろ散らかし放題なもので、今ごろからやっておかないと悲惨な正月を迎えることになってしまう。そんなときふと出てきたのが、下のような不思議な切り抜き。阿部知二の"Defy the Foul Fiend"の翻訳である。翻訳と…
* これで少なくとも1冊は新刊が出る。 * * ビブリオテカ・プヒプヒ10は博物学的奇想短編4編を選んで編んでみました。 * ROMさんのエルクマン・シャトリアンは文フリ当日までに完成するか微妙のようですが、もしできてたら一緒に並べさせていただく予…
* 今回は表紙と裏表紙で一枚の絵。しかし困った、タイトルを入れるスペースがない…… *
それは何かというと、まず表紙を入稿してしまう。これに尽きる。やたらに凝らないかぎり、表紙は本文より手間がかからない。だからなるべく早めに表紙だけでも入稿することだ。するとその時点から印刷所の機械が回りだすので、もう何があっても後にはひけな…
* 当選してました。水曜日西ぬ04a。 ううむ、かくなるうえはいよいよ例のブツを出さざるを得ないか…… * 例のブツ *
「ウン、たしかに心霊主義(スピリチュアリズム)だ」と検事が暗然と呟(つぶや)くと、法水はあくまで自説を強調した。 「いやそれ以上さ。だいたい、楽器の心霊演奏は必ずしも例に乏しい事じゃない。シュレーダーの『生体磁気説(レーベンス・マグネチスム…
というわけで『パーティナ』原書(1969)の書影。数年前に神保町田村書店の二階で拾った(ダンテ像の下の100円均一の棚)。こんな本が日本に何冊もあるはずはないから、もしかしたら松谷健二氏の旧蔵書かもしれない。内容は「早すぎたラノベ」というか「萌え路…
* 第九回文学フリマ参加サークルリストが発表されました。わがエディション・プヒプヒ(F-6)は新刊の人間時計小説をひっさげて大田区産業プラザPiOでお待ちしています。 西方猫耳協会さんとROMさんの本も並べる予定です。 まわりを見渡すと雲上回廊 (A-8…
* それにしても、アイウエオ順あるいはABC順に事項を並べるとはなんと不思議なことだろう。オカルトに疎いわが頭で考えると、これこそが魔術というものではなかろうかとさえ思われる。アルス・コンビナトリア。全き宇宙を現出させるための魔術。 この『日本…
* これだけの厚さで7600円とは安い。平然と高額本を乱発する国書刊行会から出たとはにわかには信じがたいお買い得価格だ。いま刊行中の久生十蘭全集なんか、この本よりページ数が全然少ないのに9795円もしますよ? ということでさっそく一本を購ったが、こ…
* * 大きな本屋に行く時間がないので、ウェブで公開されている索引だけちらと見てみました。 「本編人名」*1の最初から3番目の名を見て驚愕。いきなりこれか! もと雀の人が暗躍したのだろうか。とにかく何が何でも買わなければ。 しかしこの名がさる作家…
* * すべからくブルーノ・シュルツを読むべし。(もちろん、まだ創元版中井全集を読破していない人はそちらが優先だろうけれども) 七月、父は決まって湯治場に出かけていき、私と母と兄とは暑熱に白いめくるめく夏の日々のなかに置き去られた。光に放心し…
* 思い出したのは「ドノゴ・トンカ」という雑誌。といっても岩佐東一郎や城左門のあれではなく、バリバリの新刊です。編集が扉野良人、郡淳一郎両氏、そしてアートディレクションが羽良多平吉氏という凄い面子で、2009年中に創刊号が出るという噂です。 創…
ぼくは散歩と雑学がすき作者:植草 甚一晶文社Amazon 久しぶりに本屋に行くと植草甚一の代表作が復刊されていた。少し前にはスクラップ・ブックが(月報をも含めて!)全冊覆刻されたし、没後数十年を経ても植草人気はまだまだ衰えていないことを物語っている…
*図書館 愛書家の楽園作者: アルベルト・マングェル,野中邦子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2008/09/29メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 27回この商品を含むブログ (45件) を見る* 人間時計小説、いちおうおしまいまで訳したが、落ちが意味不明。主…
*怪談人間時計 (QJマンガ選書)作者: 徳南晴一郎出版社/メーカー: 太田出版発売日: 1996/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (17件) を見る* 文学フリマの結果通知が来た。今回は抽選なしで、応募者は全員出店できるようだ。 …
*二つの時計の謎 アジア本格リーグ2作者: チャッタワーラック出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/09/11メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (8件) を見る* 「だが、私の記憶ではあの家の娘は大女だぞ」 「はい、使用人からの聞き取り調…
訳者解説によれば『ゼーノの苦悶』の原題を直訳すると「ゼーノの意識」となるそうだ。なるほどこれなら分らぬでもない。「ゼーノの苦悶」という邦題の落ち着きの悪さは――たとえば『ドグラマグラ』が外国語に翻訳されて『呉一郎の苦悶』と題されたらどうだろ…
トリエステの謝肉祭 (CLASSICI MODERNI)作者:イタロ ズヴェーヴォ白水社Amazon 本のタイトルは時として人を誤解させる。たとえば、まだ文庫というと時代の重みに耐えた古典を収めるものというイメージが強く、岩波文庫が★ひとつ50円だったころ、本屋に並ぶ『…
*バレエ・メカニック (想像力の文学)作者: 津原泰水出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/09メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 64回この商品を含むブログ (44件) を見る* あの「未来の文学」さえも、しょせんは豪奢な追悼にすぎない。SFマガジン197…
「片影」を辞書で引くと「建物の影」とあります。といっても、あああロブ=グリエかあと納得してしまうのは即断というもので、まずは目次を見てみましょう。 ・「水晶散歩」(長編小説、連載) kao(堀内薫) ・「水晶散歩」世界の紹介 小野塚力 ・「反現実の影…
*文学における超自然の恐怖作者: 大瀧啓裕,H.P.ラヴクラフト出版社/メーカー: 学習研究社発売日: 2009/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 562回この商品を含むブログ (16件) を見る* かつてわが稚き頃、『怪奇小説傑作集 3 (創元推理文庫 501-3)』と…
文学における超自然の恐怖作者:大瀧 啓裕学研プラスAmazon 「人類の最も古く最も強烈な感情は恐怖であり、恐怖のなかで最も古く最も強烈なものは未知なるものの恐怖である」――「文学における超自然の恐怖」冒頭の有名な一節だが、こういう物言いはどんなもの…
わがエディション・プヒプヒもそろそろ冬の祭典の支度をせねばならない季節となった。幸いにも今週末から大型連休がはじまるので、この期間に助走だけでも済ましておきたいものだと思う。それにはまずは翻訳対象を選ばねばならないが、これにはいくつか縛り…