風の便り

キャベル某作品のゲラが届いたらしいことを風の便りに聞く。おお、いよいよ!

怒りをどこに

記憶の図書館: ボルヘス対話集成作者:ホルヘ・ルイス・ボルヘス,オスバルド・フェラーリ国書刊行会Amazon 『記憶の図書館』が高すぎるというお便りをときどきもらいます。しかし、しかしですよ、誰も儲けてなんかいないんです。わたしのもらう印税は微々たる…

在庫大復活! / アンチクリストの誕生

アンチクリストの誕生 (ちくま文庫)作者:ペルッツ,レオ筑摩書房Amazon 『記憶の図書館: ボルヘス対話集成』のアマゾン在庫が大復活いたしました。皆様こぞってご注文ください。「国書の新刊はしょっちゅう順位三桁になっている」(版元談)そうなので、この…

いきなり正誤表が出たっ!

『記憶の図書館』は幸いにして好評で、アマゾンの在庫がアッというまに空になりました。今日明日あたり補充が入るそうなのでなにとぞ注文をお願いします。もちろんhontoや紀伊国屋や楽天などからも注文可能です。ただなにしろ元々の部数が少ないので、早めに…

アマゾンで販売開始!

記憶の図書館: ボルヘス対話集成作者:ホルヘ・ルイス・ボルヘス,オスバルド・フェラーリ国書刊行会Amazon 『記憶の図書館』がアマゾンで販売を開始しました。お買い上げいただければありがたいです。 税込み定価は訳7500円と、一見お高いようではあります。…

驚異のいいね数

国書ツイッターの『記憶の図書館 ボルヘス対話集成 』新刊案内告知が膨大な数の「いいね」やリツイートを集めています。もし「いいね」をしてくれた方が全員購入したなら初版が一瞬でなくなるくらいの驚異の「いいね」数です。 皆さま応援ありがとうございま…

『かわいい女』再説

エラリー・クイーン 創作の秘密: 往復書簡1947-1950年作者:ジョゼフ・グッドリッチ国書刊行会Amazon ダネイは1949年4月12日付の書簡で、チャンドラーの『かわいい女』(『リトル・シスター』)をくさしてこう書いている。「一体全体、これは何についての話…

リーの貢献

『十日間の不思議』は『九尾の猫』や『悪の起源』よりずっと優れた作品に思われる。中心アイデアは『悪の起源』に劣らず突拍子もないものだが、舞台と人物がそのアイデアにしっくり溶け合っているからだ。近隣との交渉もあまりなさそうな地方都市に植民地開…

悪の起源

エラリー・クイーン 創作の秘密: 往復書簡1947-1950年作者:ジョゼフ・グッドリッチ国書刊行会Amazon 続いて『悪の起源』のところを読む。この長篇をむかし読んだときは、結末で明かされる贈り物の意味にあぜんとして、今でいうバカミスではないかと思った。…

エラリーより名探偵

『記憶の図書館』は発売日を待つだけになり、もう一つの長篇(「君は貴族社会を生き抜くことができるか?」みたいな話)のほうも訳了したので、ヤレヤレとほっとして ずっと積読にしていた『エラリー・クイーン 創作の秘密』を手にとった。 とりあえず『九尾…

夏休みの宿題 (ほとんど) 終わる

今日とある長篇の翻訳を送稿して、夏休みの宿題が (ほとんど) 終わりました。「ほとんど」というのは、まだちょっと残っているのがあるのですね。 それにしてもコロナのせいで終日家にこもっていると恐ろしく仕事がはかどるものです。一か月足らずで長篇の翻…

註の数

www.youtube.com Youtubeにアップされた『七つの夜』の元講演と後に書籍化されたテキストを比べると、あちこちで細かな推敲がなされているのがわかる。たぶんこの時期 (1970年代) にはボルヘスは自分で校正刷りをチェックしていたのだろう。 だが1985年に一…

大宇宙の危機

これは8月23日の日記の続きです。 むかしむかし、某社のバラード短編全集のどれかの巻で、スケジュールが押せ押せになって、編集部総出でようやく地球の運命が救われたことがあったそうです。 しかし今回のボルヘスのケースはさらにすごくて、5月出版の契約…

また佐野洋を読んだ

また佐野洋を読みました。というと「お前は佐野洋しか読むものはないんか~」と呆れられそうですが、いい意味でも悪い意味でも後を引かない、読んだらすぐに忘れられる(というとけなしてるようですが褒めてるんですよ。すくなくとも読後嫌な後味が残る本に…

『記憶の図書館』アマゾンで予約開始

記憶の図書館: ボルヘス対話集成作者:ホルヘ・ルイス・ボルヘス,オスバルド・フェラーリ国書刊行会Amazon 『記憶の図書館』のアマゾン予約がはじまりました。国書税厳しき折、恐縮ですがなにとぞご自愛を、じゃなくてもしよろしければ購入していただければと…

『記憶の図書館』カバー公開

山田英春氏のツイッターでボルヘス+フェラーリ対話集成『記憶の図書館』のカバーが公開されました。対談相手をつとめたフェラーリ氏もこのカバーを見て、「とてもオリジナルで美しさにあふれたカバーだ。東洋からのまたとない贈り物だ。カバーの真ん中にあ…

キャベツのようなもの

生の館作者:マリオ・プラーツみすず書房Amazon もしあなたの奥さんが薔薇の花の刺繍をしていて、しかしできあがったものが薔薇よりキャベツに似ていたとしたら、あなたはどうしますか。たぶん何も言わないのが家庭の平和のためにはベストだと思いますが、わ…

夏のクラシック怪奇小説フェア

三省堂書店神保町本店二階では今「夏のクラシック怪奇小説フェア」が開催中です。これを選書した人はきっとかなりのマニアだな……日本作家では高原英理さんの本だけがあるのが渋いではないか……と思いながら並んでいる本を見ていたら、版元品切増刷未定になっ…

クラサカ風の館

生の館作者:マリオ・プラーツみすず書房Amazon 倉阪鬼一郎さん、日本歴史時代作家協会賞受賞おめでとうございます! 今日はそれを祝してクラサカ風の館の話をしましょう。 倉阪さんのミステリの中には「立派な館かと思ったら実は〇〇だった」というのが何冊…

ワクチン二回目

昨日19時にワクチン(ファイザー)の二回目を打った。それからもう24時間経過したが腕が痛いほかは副反応らしい副反応は(少なくとも現時点では)出ていない。多くの人に出るらしい倦怠感も発熱もない。まあでも倦怠感が出たということにして今日一日は翻訳…

オリンピックに勝つために

1964年の東京オリンピックの前年1963年に雑誌『マンハント』で野坂昭如が「オリンピックに勝つために」という連載エッセイを書いていた。日本が金メダルをとるにはどうすればいいかという趣旨のエッセイだが、これが60年後の今読むとおそろしく先見的なのだ…

中井英夫「鏡に棲む男」フランス語朗読

本多正一さんから、フランス語版「鏡に棲む男」の朗読がYouTubeにアップされたことを教えてもらいました。これはなかなかのものですよ。 www.youtube.com ちなみにテキストはここにあります。「これがこの人間世界にあっていいことなのか……」という藤木田老…

大辞典への感謝

ここ一年くらい、毎日のように白水社の『スペイン語大辞典』のお世話になっていた。本体25,000円という国書刊行会もビックリの価格だがそれでも割安という感じしかしない。この辞書の特色はなんといっても中南米で使われる意味を丹念に記述していることだ。…

ジャリ全集いよいよ刊行!

『骸骨』、『人狼ヴァグナー』、『「探偵小説」の考古学』、『マルペルチュイ』、『高原英理恐怖譚集成』と、最近の国書刊行会は重量級の本ばかり立て続けに刊行している。「誰が一番分厚い本を出すか」という社内コンクールでもやっているのだろうか。東野…

不幸の手紙異聞

翻訳が滞る訳者に不幸の手紙を送りつけるという、社名は厳秘のとある出版社であるが、先日さらにおそろしい話を聞いた。本当か嘘かわからないのだが、拙豚が高校生のときに社長だった方が、拙豚が還暦をこえた今も社長をされているという。すると不老不死で…

現代科学で解明できない念波

『まねき猫』には不幸の手紙のことばかり書いてあるわけではない。「本は積んでおくだけで勉強になる」とも書いてある。 この怪現象の説明として、積んだ本からは現代科学では解明できない念波が出ていて、それを受信することで脳細胞が活性化されるのだと一…

さらに一日たつと

さらに一日たつと、倦怠感はなくなり、熱も平熱に戻り、筋肉痛も触れば痛い程度まで和らいできた。すると現金なもので、なんとなくあと20年は生きられそうな気がしてきた。ということは、運がよければレムコレクション第二期の完結をこの目で見られるかもし…

科学技術大全

拙豚の住むC市では先般60歳から64歳の者にもワクチン接種券が送付された。幸い予約も取れたのでさっそく昨日第一回目を打ちにいった。ファイザーである。 副反応が出ると聞いていたが昨日の段階では何もなかった。だまされて実は食塩水か何かだったのかと思…

神崎繁旧蔵書

数年前惜しまれながら早すぎる死を迎えた神崎繁の旧蔵書がヤフオクにどちゃっと出るという噂を聞いて及ばずながら参戦した。 当日はあんのじょう壮絶な争奪戦が繰り広げられたのだが、拙豚はあんまり目立たない一山ものに的を絞り、おかげで「51冊一括」とい…

発売即重版!

『裏切りの塔』(創元推理文庫)の重版が決定したそうです。実にめでたい! なぜわたしが知っているかというと、畏れ多くもこの本の解説を書いているからなのですよ。 これが出たのが先月末だから、二週間足らずで重版が決定したことになります。かなり猛烈…