2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

コミケ当選!

二日目(8月14日(土))の西2“う”18aです。 新刊は、(もし間に合えば)、モーリス・サンド「迷路」(Maurice Sandoz "Das Labyrinth" 1941)が出るはず。ジャンルとしてはゴシック・ホラーだけれども、「アンチクリストの誕生」に負けずとも劣らぬ驚愕の…

エリアーデ幻想小説全集第2巻を読む(1)『十四年昔の写真』   ISBN:4878935766

『十四年昔の写真』はルーマニアからはるばるマーチン神父に会いに来た主人公ドミトルの物語である(物語の舞台は明示されていないが、たぶんエリアーデが当時いたシカゴだろう)。マーチン神父は四年前、ドミトルに奇跡を見せた。彼はいながらにして故郷の…

ゴシックよもやま話(5)『幽霊屋敷 (開巻驚奇 龍動鬼譚)』

ハーンが「英語で書かれた最上の怪談」というブルワー=リットン「幽霊屋敷」であるが、これは創元推理文庫「怪奇小説傑作集」の第一巻巻頭に収録されている。しかし、この巻には『ポインター氏の日録』『パンの大神』『緑茶』『猿の手』『炎天』『秘書綺譚』…

Wormwood Issue 2が出たよ

詳細はTartarus Pressのページにあり( http://homepages.pavilion.co.uk/users/tartarus/wormwood.htm#two ) 今度の目次も創刊号に負けず劣らず豪華絢爛である。もしかしたらアトリエOCTAが裏で手を回して編集協力しているのかもしれない。 Glen Calvino「白…

ゴシックよもやま話(4)『「モンク・ルイス」と恐怖怪奇派(小泉八雲)』

小泉八雲ことラフカディオ・ハーンは、1896年から7年間にわたり東京帝国大学教授として英文学を(もちろん英語で)講義していた。その講義録が恒文社版新著作集の6-13巻に収められている。全15巻の新著作集の過半を占めるという大変な分量であり、自らの知見を…

ゴシックよもやま話(3) オトラント城綺譚(現代語訳)

ゴシック名訳集成 西洋伝奇物語 伝奇ノ匣7 (学研M文庫)学研プラスAmazon 平井呈一翁の名訳と言えば十指に――いや二十指にさえ余ろうけれど、その中でもひときわ異彩を放つのがこの「オトラント城綺譚」である。不勉強にして擬古文訳の方は通読さえしていない…

ゴシックよもやま話(2)『吸血妖魅考』  ISBN:4480087826

最近文庫版も出た日夏耿之介『吸血妖魅考』は、日夏自身が序で記している通り、門下の太田七郎らの助力に負うところが少なくなかったらしい。またその内容もモンタギュー・サマーズの吸血鬼関係の二著の祖述(翻案)であるという。それならばこの本には日夏…

大鬼神 ISBN:4396207778

「茶髪クラニー」の第一作。作者独特の持ち味を生かしつつも、ジャンルの約束事に沿い手堅くまとめたウェルメイドな作品である(筒井康隆の作品系列で言えば「富豪刑事」に相当するかも)。クライマックスの緊迫感を一気に殺ぐ終盤のタイポグラフィに一番感…

天城一の密室犯罪学教程 ISBN:4535583811

これまでアンソロジーに収録された数編しか読んでいなかった拙豚にとって、この本は実質的な天城一初体験であったが―― 一読して腰を抜かした。これは断じて一部マニア向けの本などではない。日本ミステリ史の里程標となるべき作品集だ。実際、本書は二つの点…

ゴシックよもやま話(1)〜『地獄風景』

伝奇ノ匣のゴシック編は全三巻になるそうだ。7月には高原英理氏の「ゴシック的思考」も出る。まことに慶賀にたえない。この機会に拙豚もその驥尾に付し、ゴシック小説への偏愛をポツポツと語らん。 で、「地獄風景」であるが、巷ではこの作品は「パノラマ島…