早稲田古書店街

早稲田古書店街の怪臭

先日書いた「幻の『左川ちか文聚』がヤフオクに出品」と「幻の『左川ちか文聚』続報」が大変なアクセス数を記録している。もしかしたらツイッターで言及されたのだろうか。この問題への世間の関心は存外高いのかもしれない。ところで『左川ちか文聚』を売っ…

旱魃世界

J.G.バラード『燃える世界』が『旱魃世界』というタイトルで山田和子氏の新訳で出た。なんと嬉しいことであろう。しかも今回はイギリス版のテキストが元になっていて、旧訳とは底本の段階で相当に異なる。 わたしは山田氏の「ついてこれない人は無理について…

早稲田古書街散策

ひさしぶりに高田馬場駅でおりて早稲田古書街へ行く。まずは駅前の芳林堂書店。なんと海外文学の棚がひどく縮小され、片隅に追いやられている。あたかも「銀の仮面」に出てくる老婦人のごとし。それでもきっと書店員の方の矜持があるのだろう、厳選されたい…

恋人たち

神保町の洋古書店を一通り回ったあと早稲田穴八幡の青空古本祭へ。たまたま出来心で買ったファーマー「恋人たち」(350円)に恐ろしいサインがあった。

ジョン・コリアは難しい(2)

これもけっこう昔の話だ。でも十年はたってないはず。 ラテン文学の泰斗藤井昇氏が逝去された後、都内の洋古書店という洋古書店が「BIBLIOTHECA FUJII」という蔵書印が押された本で埋め尽くされたことがあった。その量も凄かったが言語の種…

Du côté de chez Chez-Nous 2

久しぶりに高田馬場の古本屋街に行ったら名物喫茶店シェヌー2が消えていた。あいやー。経営難に陥ったらしい元祖シェヌーを有志が引き継いでシェヌー2が発足したのはいつだったろうか。もう覚えてないがそんなに昔のことではなかったはずだ。前世紀に消え…

室淳介氏蔵書

久しぶりに早稲田進省堂に寄ったらフランスの仮綴本が無慮数百冊も積んであった。例によって値付けは放棄されていて、どれでも一冊五百円。店主によればK.M氏(かなり前に物故された元早稲田大学教授)のお宅から出た本ということだが、何冊も「個人研究費…

ふと思い立って早稲田古書街に行く。江原書店は今日も閉まっていた。某店で澁澤龍彦の初版が函付きで500円。そこのご主人曰く、「澁澤は全然売れなくなっちゃった。昔は輝いていたんだけどね、もう誰も買う人がないんだ。ほら、文庫で全部出ちゃったでし。そ…

独身者の機械

雪が止まない。今日はAin Soph/KBBのライブに行くべきか、ですぺらに行くべきか、それとも家でおとなしくしてるべきだろうか。どんがらがん (奇想コレクション)作者:アヴラム・デイヴィッドスン河出書房新社Amazon 「どんがらがん」収録短篇のなかでは、…

早稲田進省堂

久しぶりに行くと、国学院でピクチャレスクを研究していた方が逝去されたとかで(誰だろう?)、店内は大げさに言えば足の踏み場もないほど面妖な本で溢れている。めぼしい本はとっくの昔に売れてしまったらしい(店主談)。しかし性懲りもなく両手一杯に買っ…