2009-01-01から1年間の記事一覧

エルクマン-シャトリアン!

今ふとROMのサイトを覗いたら、なんとROM叢書の次回配本は『エルクマン−シャトリアン怪奇幻想短編集』だというではないですか(2009年末刊行予定)。これは楽しみだ! サイトによれば2009年末刊行予定ということですが、発行元は某社ではありませんの…

これには驚いた。

*三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人 (講談社ノベルス)作者: 倉阪鬼一郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/09/08メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 104回この商品を含むブログ (33件) を見る* ついに読了。昨日、一昨日と得々とここに書いてきた推理(?…

実地検分?

三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人 (講談社ノベルス)作者:倉阪 鬼一郎講談社Amazon なお読書中。いま五人目の犠牲者が登場したところ。犯行現場に規則的に並ぶ赤と青、それから寄り集まったり点在したりする黄色の正体はなんとなく分った。でも肝心の小窓の謎が…

戦闘的?

三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人 (講談社ノベルス)作者:倉阪 鬼一郎講談社Amazon 読書中。いま第三の犠牲者がでたところ。白鳥館と黒鳥館の正体はおぼろげに見当がついたような気がしないでもないけれど*1、なんで鳥海が自在に両館の間を出入りできるのか、ま…

業務連絡その後

『世界最古のもの』は古書肆マルドロールさんでついに売り切れ、「欠」マークがついてしまいました。でも、文学フリマに出す予定だったものを明日納入しますので、数日中には再び購入可能になる……はずです。 * 【9/6追記】 『世界最古のもの』は古書肆マル…

You are not alone

聖別された肉体―オカルト人種論とナチズム (ロサ・ミスティカ叢書)作者:横山 茂雄書肆風の薔薇Amazon フリッツ・フォン・ヘルツマノフスキー-オルランド(以下FHO)といえば、弊ブログを見ておられる方々には説明する必要もないと思いますが、『皇帝に捧…

業務連絡

古書肆マルドロールさんからの連絡によると、ヴィリ・ザイデル『世界最古のもの』は残部10部を切ったそうです。這般の事情*1から再版はできそうにもないので、興味のあるひとはお早めに〜 *1:全部売れても赤字という定価設定のため。今回は無駄に装訂にお金…

the Glory that was Rome

*ゾティーク幻妖怪異譚 (創元推理文庫)作者: クラーク・アシュトン・スミス,大瀧啓裕出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2009/08/30メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 32回この商品を含むブログ (27件) を見る* ……大陸ゾティークの南、ヨロスの地ではそ…

コミケ委託のお知らせ

明日金曜日からコミケですが、今回は残念ながらスペースが取れず、下記2サークルで委託させていただくことになりました。お近くまで寄られました際にはよろしく〜。 14日(金) 西ま21 黒死館附属幻稚園さま パウル・シェーアバルト『反乱の力』 価格未定…

娯楽としての悪意2

愚行録 (創元推理文庫)作者:貫井 徳郎東京創元社Amazon ミステリ、それもいわゆる本格ミステリの犯人を精神異常者に設定するのは、作中で幼児が殺されるのと同じくらいに興ざめなものだ。かの大乱歩も「殺人などしそうもない者が犯人だというのが探偵小説の…

娯楽としての悪意 malice for pleasure

神のロジック 人間のマジック (文春文庫)作者:西澤 保彦文藝春秋Amazon 西澤作品はシリーズキャラクターものより単発長篇群のほうがずっと面白い。この『神のロジック・人間のマジック』は中でも好きで、トリックは一発勝負、かつプロットも単純なのにもかか…

平井功のポー論

噂のりきマガジン(仮)はすでに入稿済みという噂のりき氏。その氏が影のブレーンとなっているとおぼしき「日本の古本屋メールマガジン」が平井功の貴重なポー論を掲載している。(紹介文、第1回、第2回) ただこの文章は未完であるうえ、どういうわけか校…

見えるが見えない骸骨

一月ほどまえに出たレヴォカシオン最新号に「賓客」(カチュール・マンデス)という面白い短篇が載っている。訳者は頼まれた翻訳をすっぽかしてパリに逃げたという噂の(あくまで噂にすぎないけれど)T氏。齋藤磯雄のリラダンを思わせる高雅な文章は、ひとと…

『Oの物語』メモ4:幸福と快楽と

完訳Oの物語作者:ポーリーヌ・レアージュ学研プラスAmazon 前回のメモで不用意に「マゾヒズム」という言葉を使ってしまったが、実はこの言葉は『Oの物語』を語るうえで絶対に使ってはいけない言葉だった。すでにしてジャン・ポーランが序文で、マゾヒズムと…

『Oの物語』メモ3:Unio Mystica

完訳Oの物語作者: ポーリーヌ・レアージュ,高遠弘美出版社/メーカー: 学習研究社発売日: 2009/07メディア: 単行本 クリック: 44回この商品を含むブログ (10件) を見る* 『Oの物語』第二部の冒頭に序文のような形で置かれた「恋する娘」という文章の終わり近…

『Oの物語』メモ2:プラトニスム

完訳Oの物語作者:ポーリーヌ・レアージュ学研プラスAmazon ポーランドのSF作家スタニスワフ・レムは自他ともに認めるウルトラ女嫌いで、最後の長篇『大失敗』(1987)はあまりの女性蔑視描写のため、英語版では文章に一部削除がされているという。自然ポルノ…

『Oの物語』メモ1:ヴァリアントマニア

完訳Oの物語作者: ポーリーヌ・レアージュ,高遠弘美出版社/メーカー: 学習研究社発売日: 2009/07メディア: 単行本 クリック: 44回この商品を含むブログ (10件) を見る* 『Oの物語』第一部は二つの書き出しがあって読者をとまどわせる。ちょうどジャズミュー…

『抒情的恐怖群』頌

抒情的恐怖群作者: 高原英理出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 2009/04/17メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 18回この商品を含むブログ (12件) を見る* 誰だか思い出せないのだが、ある高名な作家がこう書いていた。クモやゲジゲジなどの他愛ないもの…

蛸墨を吐く少女

ネクロフィリア作者:ガブリエル ヴィットコップ国書刊行会Amazon リュシアン・Nは親から相続した骨董屋をパリで営む孤独な青年。彼には不思議な性癖がある。ひそかに墓地を暴き老若男女問わず死体を家に運び込み、臥所をともにしてはセーヌ川に捨てに行くの…

「クラシック・ミステリのススメ パート2」見本配布のおしらせ

途絶を心配されながらも水面下で着々と進行している「クラシック・ミステリのススメ パート2」。このたびついに海底都市ルルイエのごとく浮上して、その怖ろしい姿を本日のMYSCON昼の部で垣間見せることになりました。* *はたして『ジェニー・ブライス事…

文フリ新刊書影

本日印刷所から配達されてきました。では〜、明日蒲田でお会いしましょう。

文フリ配置発表

今回の会場は秋葉原じゃないのでご注意ください。おっ黒死館の人も参加なのか! 心強い味方である。新刊はビブリオテカ・プヒプヒ9 ヴィリ・ザイデル『世界最古のもの』。ウルトラQみたいな話です。オフセット130ページ、予価1000円。 それからL氏追悼本『…

sai2号

雌伏幾年かを経て、ようやく[sai]2号がお目見え。特集は「からだからでるもの」ということです。玲はる名×黒瀬珂瀾短歌勝負という恐ろしい企画も……。 「矢野目源一が「少年」だったころ」というタイトルで鈴木暁世さんが『揺籃』書評を書いてくださいました…