2005-01-01から1年間の記事一覧

語感の変遷について

推理日記PART10作者: 佐野洋出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/09/21メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見るついでと言ってはなんだが、問題の「知る由もなかった」発言の収録された『推理日記』の最新刊も出ている。出たのは…

逆転世界

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2005/09/22メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 37回この商品を含むブログ (313件) を見る抜群にうまいストーリーテリング*1に乗せられ一…

須永朝彦氏蔵書緊急オークション

http://www.d2.dion.ne.jp/~octa/sun/sunaga18.html何冊か入札してみるつもりだけど、一体どの程度入れれば落札できるのだろうか。見当もつかない。やはり5桁でないと無理なのか?

『最後の審判の巨匠』感想リンク

書評Wikiのスペースをお借りして作ってみました。 http://mystery.parfait.ne.jp/wiki/pukiwiki.php?%A5%EC%A5%AA%A1%A6%A5%DA%A5%EB%A5%C3%A5%C4 書いてくれた皆様ありがとうございます。いちおう見つけたものは全部入れたはずですが漏れがあったらコメント…

ジャン・パウル五本立て

ジャン・パウル中短編集〈1〉作者: ジャンパウル,恒吉法海出版社/メーカー: 九州大学出版会発売日: 2005/09/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るついに中短編集まで出た。ジャン・パウル翻訳全集でも企画しているのだろうか。九州大学パワ…

おじさんには向かないサイン会

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2005/09/22メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 37回この商品を含むブログ (313件) を見る意を決して池袋ジュンク堂に電話。桜庭一樹さん…

豪華一大付録

The Pleasures of a Futuroscope作者: Edward John Moreton Drax Plunkett, Baron Dunsany,S. T. Joshi出版社/メーカー: Hippocampus Pr発売日: 2005/08/30メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見るいまHippocampus Pressでダンセイニの遺…

伝染性謬見

ところで、この手の本の類書としてはバージン・エヴァンス『ナンセンスの博物誌』や「トンデモ本」シリーズなどがあるが、その遥かな先輩は17世紀に出たトマス・ブラウンの『伝染性謬見』と称する大著であろう。なんとこの本にはフランス語訳がある。Pseudod…

一行ニセ知識の逆襲

北沢書店70%割引セールの売れ残りがぼちぼち古書店に出ているようだ。腐っても鯛、売れ残っても北沢。思い切って安くなければ(たとえば千円以下でないと)買う気がしないような怪しい本が巷に溢れるのは楽しい眺めである。そこで今日はこんなのを買ってみ…

このゲームの名は

泪坂 (光文社文庫)作者: 倉阪鬼一郎出版社/メーカー: 光文社発売日: 2005/09/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (10件) を見る嫁入り直前の娘と死別した老職人の寂しい生活。気のいい隣人たち。情景の断片がジグゾーパズルのピースみたいに次々と作品の…

ナナじゃないよナンナだよ

花の神話学作者: 多田智満子出版社/メーカー: 白水社発売日: 1991/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るビブリオテカ・プヒプヒは東雅夫さんのご紹介もあり――凄い過褒で体が痒くなりますが――おかげさまで通販申込メールもぽちぽち来ています…

Good Landing

時と神々の物語 (河出文庫)作者: ロード・ダンセイニ,中野善夫,中村融,安野玲,吉村満美子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2005/09/03メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 22回この商品を含むブログ (40件) を見るダンセイニは一連の神話を書いた後才能…

鏡餅礼賛

でぶ大全作者: ロミ,ジャンフェクサス,Romi,Jean Feixas,高遠弘美出版社/メーカー: 作品社発売日: 2005/09/01メディア: 単行本 クリック: 49回この商品を含むブログ (12件) を見る「乳房」「悪食」「おなら」「うんち」と続いてきたロミ/フェクサス大全シリ…

敵はローダン

https://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/reclist.cgi?NDC=943 ドイツ文学の中だけの順位だから、相当低レベルの争いではないかと思う。9位と10位の並びから見るに、ペリー・ローダン新刊の一か月分の売上げ冊数を「巨匠」は六か月かかって達成した…

Solid State Survivor

犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)作者:米澤 穂信東京創元社Amazon(注意:ストーリーには触れてませんが、わずかにネタバレ気味です。先入観なしに読みたい方は以下を見ないほうがいいかもしれません) 安眠練炭さんが本年度このミスベスト10入りを確信…

最後から(−1)番目の日

今日の夕方、そろそろあたりが暗くなりかけた頃に北沢書店を見に行ってきた。フロントのガラス戸は閉まっているが、シャッターは下りてない。店の奥だけに灯りがともっていて、社長とその弟さん、妹さんらしき人が立ち働いていた。――リニューアル後は今まで…

最後から二番目の日

北沢書店1Fもいよいよ明日一日の命。気の早い店員がもう棚の本を荷造りしてたりする。さすがに感慨があるので、後々の思い出のためいろいろ買った。 Katherine Frank, A Passage to Egypt/Benjamin Boyce(ed.), The Adventures of Lindamira/A Romantic Fri…

白の恐怖

http://blog.bk1.co.jp/genyo/archives/2005/08/post_292.phpこの表紙絵は素晴らしい。第一次講談社版全集の横尾忠則イラストを意識しているのではないか。そういえばこんな真っ白なスーツは、乱歩自身が着ていた。全然似合わない白スーツ着て、恥ずかしい姿…

絶望的半額セール

http://home.interlink.or.jp/~5c33q4rw/index.htm新青年版世界探偵小説全集は依然買い手がないらしい。とうとう30万に値上げされてしまった。でも半額セールだから8月中に買えば15万だ(ああややこし)。しかしなぜ誰も買わないのか。箱付きだし一部には帯…

ぶたマン追記

予告ではサブタイトルは「洋上殺人事件」になっていたが、最終的には「洋上殺人物語」に変更されたモヨン。人文書院の良識をここに見た、ような気もする。しかし新宿南口の紀伊国屋書店(東急ハンズの向こう側の店)では、堂々と海外ミステリのコーナーに平…

ぶたマン――洋上殺人事件

ぶたマン―洋上殺人物語作者: ヴィルヘルムラーベ,Wilhelm Raabe,倉田勇治出版社/メーカー: 人文書院発売日: 2005/09メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る人文書院から変な本が出た。作者ヴィルヘルム・ラーベ(1831-1910)は19世…

致死量ドーリス

という言葉がWebの片隅を騒がせているようだ。いやー懐かしい! 懐かしさのあまり彼らのLPのジャケットをアップしてみました(画像は上記リンク元のサイトより)。通称「さかな」と当時呼ばれたこのアルバムが、たぶん日本に入ってきた最初のもので、非常に…

48万円だった新青年版世界探偵小説全集を18万円に値下げしました

例の2冊一組の箱もついてます。でもまあすでに売れてるようなヨカーン。こういうのは買ってたらきりがないので拙豚は見送り。

通販はじめました

ビブリオテカ・プヒプヒ既刊分の通販始めました。ご希望の方はこのフォームから申込をお願いします。(すでにメールで申込いただいた方は重複して申し込んでいただく必要はありません) あとですぺらにも若干部置いてありますので、手にとってご覧なりたい方…

「不愉快な怪談になる以前のもの」

妖異博物館 (ちくま文庫)作者:柴田 宵曲筑摩書房Amazon幽霊通信 (都筑道夫少年小説コレクション (1))作者:都筑 道夫本の雑誌社Amazon 「妖異博物館」と「都筑道夫少年小説コレクション」が相次いで出た。もちろん偶然に決まってるが、絶妙の組み合わせだと思…

素天堂氏西へ

http://d.hatena.ne.jp/sutendo/20050819#p1 「黒死館逍遥」を買い逃した人には最後のチャンス、かもしれない(百部しか刷ってないということです)

明日の売り物

ということで改めて告知します。 *日時・場所 8/13(土) 西"り"13a『失礼文学会』 東京国際展示場(東京ビッグサイト) 10:00−16:00 参考:コミックマーケット68のご案内 *新刊 ビブリオテカ・プヒプヒ4『ヴァルミュラーの館』(1930) 9ポ2段組140p…

The Asagure-Hoax

実験小説 ぬ (光文社文庫)作者: 浅暮三文出版社/メーカー: 光文社発売日: 2005/07/12メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (73件) を見る 「異形コレクション」に執筆された作品を中心に纏められた短編集。「実験小説」といういかめしい角書き…

空虚な虚(うろ)

日本怪奇小説傑作集1 (創元推理文庫)作者: 紀田順一郎,東雅夫出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2005/07/08メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 18回この商品を含むブログ (40件) を見る まだ最初の数編しか読んでいないが、巻頭にハーンの「茶碗の底」を持…

隠元崇拝

id:lovelovedogさんのところで知った「もすかう」に抱腹絶倒。同サイトの原歌詞を見るに、本当の意味は大体こんなところと思う。 モスクワ、謎に満ちた異国の地、 赤い金の塔のある、氷のように冷えたところ。 モスクワ、でも実際に見た人は知っている、 熱…