古老の昔話:イラストレーターの「あと描き」


 
今のライトノベルの巻末には、当たり前のように、作者のあと書きといっしょにイラストレーターの「あと描き」もついている。だがこれを一番最初にやった本は何だろう?

文献によればそれは菊川涼音+夢路行のコンビによる『妄想自然科学入門』であるらしい。「長門有希の100冊」の中に入っている一部で有名な本である。ただし小説ではなくてエッセイ集。一九九三年十一月にメディアワークスから出ている。著者のあとがきによれば、この試みは本邦初どころか世界初かもしれないとのことだ。
 

 
そしてこれが問題の「あと描き」。
 

 
夢路さん独特のタッチがりりしく可愛くていい。夢路行さんは熱心なファン層を持つベテランの漫画家の方で、一迅社から全二十五巻の全集も出ている。なにを隠そう不肖わたくしもファンの一人である。ギャグタッチのときはときどき睫毛が下から上に向かって生えるのが可愛いんですよ。