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皆川博子の辺境薔薇館: Fragments of Hiroko Minagawa
- 作者: 皆川博子,綾辻行人,有栖川有栖,石井千湖,井上雅彦,伊豫田晃一,宇野亞喜良,岡田嘉夫,恩田陸,佳嶋,北原尚彦,北村薫,日下三蔵,久世光彦,倉田淳,黒田夏子,小森収,近藤史恵,今野裕一,齋藤愼爾,坂野公一,佐藤亜紀,篠田節子,篠田真由美,新保博久,須賀しのぶ,千街晶之,竹本健治,建石修志,垂野創一郎,千早茜,中川多理,西崎憲,服部まゆみ,鳩山郁子,東雅夫,深緑野分,松田青子,宮木あや子,門賀美央子,柳川貴代,山科理絵,山田正紀,山本ゆり繪,島村理麻,光森優子,光森優子,小口稔,鈴木一人,小塚麻衣子,古市怜子,戸井武史,秋月透馬,河出書房新社編集部,林由紀子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2018/05/24
- メディア: 単行本
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『皆川博子の辺境薔薇館』の寄稿者用献本をいただきました。ありがとうございます。畏れ多くも皆川さん手書きのカードまで同封されています。
さっそく中をぱらぱらと見てびっくり。なんと、東雅夫さんが、「皆川博子を読み解くキーワード20」で、『猫舌男爵』の拙文解説を引用してくれているではありませんか。恐悦とはまさにこんなときに使う言葉でありましょう。
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「テーベス百門の大都」という言葉がありますが、この辺境薔薇館すなわち皆川作品世界にも実は百くらいの入り口があります。皆川作品に興味はあるけれど、内容が多彩すぎて何から読んだらいいのかわからない、という方は、まずはこの東さんの文章を参考にされてはいかがでしょう。もしあなたが澁澤好きならこの本から、映画好きならこの本、幽霊好きなら、人形好きなら……というような懇切丁寧なガイドとしてもこの「キーワード20」は重宝します。
日下三蔵さんの著作リストも大変な労作。こちらはテーマ別ではなくミステリ・幻想小説・時代小説……とジャンル別にガイドがなされていて、ジャンルから入ろうという人にはうってつけです。
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おお、あと、西崎憲さんの文章にある「世界文学性」というフレーズは言いえて妙です。海外文学は好きだけれど皆川作品は読んだことがない、という人はぜひ『猫舌男爵』を手にとってみてください。きっとアッと驚いて腰を抜かしますよ。
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