単に掌の上で

たまには宣伝を。

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 今月末に出る『ナイトランド・クォータリー vol.24』にアルヴィン・グリーンバーグ「ホルヘ・ルイス・ボルヘスによる『フランツ・カフカ』」が拙訳で載ります。この短篇はむかしむかしハリー・ハリスン、ブライアン・W・オールディス共編の年間SF傑作選 "Best SF 1970" で読んで以来、どこかに訳載できないかと虎視タンタンと期をうかがっていたものですが、岡和田晃さんのご厚意でNLQに載せてもらえることになりました。岡和田さんありがとうございます。

 ところが訳出を進めている最中、なんの気なしにツイッター検索をしてみたら、過去に訳出されていたことが判明! それも風間賢二氏の手で。氏の2011年7月9日のツイートにはこうある。
  
 
アルヴィン・グリーンバーグ。わが国ではもちろん、本国アメリカでもまったく知られていない作家・詩人。ある意味、ボルヘスよりもボルヘス的なこの作家の作品に「ボルヘス作「フランツ・カフカ」」がある。言語と物語と世界をめぐるメタフィクション。「ハードデイズナイト」(92年7月号に訳出)。
 
 
 このツイートに酉島伝法氏が2011年7月9日7月19日のツイートで熱い反応を見せておられる。さっそく「ハードデイズナイト」のバックナンバーを確認しに大宅文庫に走ったのは言うまでもない。「おお、これはすごい短篇を見つけた!」とひとり喜んでいたら単に風間氏の掌の上で踊っていたにすぎなかったのであった。