アヤナミとぞうさん

f:id:puhipuhi:20200424185823p:plain

戒厳令の中でも、わが家近くのブックオフは果敢に店を開け続けている。今日はそこで上 ↑ のようなCDを買った。クレジットによると1975年のレディングフェスティヴァルでの録音らしい。"Last Bundle"とはいうもののアラン・ホールズワースはもういなくてギターはジョン・エサリッジだ。いかにも真夏の野外公演らしいゆるゆるの感じの演奏が心地いい。

6曲目の"The man who waved at trains"の途中で「とってもいいですか」「お前勝手にやるなよ、みたいなこと言っててさあ、それで俺がさあ」というような、明らかに日本語と思われるものが聞こえる。どうやら日本人がイギリスで恥をさらしているようだ。イギリス人に向かって「とってもいいですか」って日本語で聞いても仕方ないと思うのだけど……。いやでも、こういう無謀なことをする若者がいたおかげで半世紀近く前の演奏が聴けるのだから、ありがたいといえばありがたい。

いやそんなことよりこのCDの左端に注目だ。”Ayanami Ultimate Series”と書いてある。ブートレッグ界は魑魅魍魎が跋扈しているけれど、ついにアヤナミまで出るようになったのか。不覚にもこのレーベルは今まで知らなかったが、Discogs.comで調べてみると、いろいろ面白そうなものをリリースしているのがわかる。

驚くのはアンダーソン・ブラッフォード・ウェイクマン・ハウの1990年横浜公演のセットリストだ。見てのとおり「危機」のあとに「ぞうさん」とある。あの緊張感あふれる「危機」のあとでジョン・アンダーソンが「ぞうさん、ぞうさん、お鼻が長いのね」と歌ったのだろうか。まああの人の天然ぶりならやっても不思議ではないけれど、聴衆はさぞ脱力したことだろう。