サンリオ文への挑戦

サンリオSF文庫といえば裏表紙の紹介文が懐かしい。

本のカバー等に記された内容紹介文は、本来その本への興味を持たせるために書かれるものであろう。ところがサンリオSF文庫裏表紙の紹介文には、そんな低次元の目的なんか気にしてたまるかとばかりに、ひたすら独自の道を行くものがままみられる。

たとえばこんなのはどうだろう。興味を引くとか引かないとか以前に、そもそも文章の意味がわかるだろうか。たとえば最後の「化している」の主語は何なのか。「小説の本質」?


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まあでもこれはまだマシなほうかもしれない。一文がさほど長くないうえ、読んだ人なら本のタイトルを当てられるかもしれないからだ。だが次のはもっとすごい。内容にあまり関係ない抽象的表現の羅列だけだから、読んだ人にさえ当てられないかもしれない。


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ところで今回『ジャーゲン』とともに作成されるマニュエル伝内容見本のうち、『イヴ』の内容紹介を書かせてもらえることになった。そのときとつぜんムクムクと、憧れのサンリオSF文庫の裏表紙紹介文のスタイルを真似てやれという野望が頭をもたげてきたのである。

ただテンションが十分ハイにならなかったのと、あんまり変なことを書いて売れ行きに悪影響があってはいけないという良識が邪魔をして、不完全燃焼気味に終わってしまった。本格的なサンリオ文への挑戦はまた他日を期したい。