文学フリマ御礼




昨日の文学フリマは雨のなかにもかかわらず大勢の方にいらしていただけました。どうもありがとうございます。
初版50部番号入りのはずが根性がなくて36部しか作れなかった新刊「クワエウィース?」はおかげさまで完売しました。(最後の1冊は表紙がシワシワになっていたので、となりのスペースの人に進呈)

会場で起こった一番面白かったできごと。
(念のため、以下は正真正銘の実話です)
拙豚のスペースに妙齢の美女がやってきたのである。そしてこちらをまじまじと見たあげく、やがて一言。
「どこかでお会いしませんでしたっけ?」
???
拙豚の女性の知り合いというとだいたい同人関係なので、
「あのあのすみません、人の顔を覚えるのは苦手なもので、もしかしたらコミケとか即売会でお見かけしているかもしれませんね」
と深く考えずにいうと相手はちょっと気分を害した顔になった。ああまずいことを言ってしまった!
やがてその人は第一ヒントをくれた。
「神保町にはよくいらっしゃいますか?」
????
分からない。どこかの喫茶店のウェイトレスの人? それとも三省堂とかグランデの店員さん? 
しかし顔を覚えられるほど入り浸っている喫茶店なんか神保町にないし、三省堂などのマンモス書店にもめったに行かないのだけど……
するとその人は第二ヒントをくれた。
「○○○関係の古書店には行きますか?」
?????
ますます難しくなってきた。この条件にあてはまる神保町の店というと、多めに見積もっても7,8軒くらいしかないが……
「◎◎◎ですか? それとも△△△? それとも□□□?」 
5軒目くらいにやっと当たった。
なるほど! そこは掘り出し物がしばしば出る神保町髄一の穴場なので、正直いって本を見るに夢中で、店の人の顔は見る暇がなかった。うわあ申し訳ない。
しかしその人は気を悪くしたふうでもなく何冊もお買い上げくださったうえに、なんとうれしいことにブルーノ・シュルツが好きというではないか。こんど神保町に出たときにはぜひ久闊を叙し(?)たいと思う。