- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/10
- メディア: 単行本
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青い月の光が街上に流れているある夜 シャーロック・ホームズ氏の許へ一人の紳士が飛び込んできた
「これを開けてもらいたい」それは黒い頑丈な小箱で いわくありげな宝石の唐草模様がついていた ホームズ氏は鍵の輪を出して順々に箱の孔にあてていった いずれも合わなかった ホームズ氏は第二の鍵の輪を取り出した だめであった
「なんだ 空ッぽじゃありませんか」
とシャーロック・ホームズ氏は云った
「そうです なにもはいっていないのです」
と紳士が答えた
――こういうタイプのミステリが市民権を得はじめたのはいつ頃のことだろう? 数を読んでない拙豚には分かるべくもないが、少なくとも日本に限って言えば麻耶雄嵩の「遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる」がその嚆矢に近いのではないかと思う。ああやはり麻耶は世間の考えるより千倍も万倍も偉大だ!
*
つい全然関係ないことを書いてしまった。また日を改めて出直そう。