ジョン・コリアは難しい9(お洒落雑誌の巻)

The Complete New Yorker: Eighty Years of the Nation's Greatest Magazine

The Complete New Yorker: Eighty Years of the Nation's Greatest Magazine

 
1925年から2005年まで丸々80年間の「ニューヨーカー」誌が全部読めて7000円ちょっとというのは安いよねえ。まったく只も同然の値段だああーーと思いながらも、こういう自分の関心から外れたところにある本は、何かのきっかけがないと買う気にならない。というより、そんなものまで安いという理由だけでいちいち買ってた日にはあっという間に超破産である。
しかしそれは逆から言えば、きっかけさえあれば買うにはヤブサカではないということでもあって、今回は幸いにもコリアの件があったので、いそいそとアマゾンに注文をだした。

「小説を書くのは金のため」と豪語するコリアは、EQMMその他のいかにも稿料が少なそうな貧相な雑誌には見向きもしなかった*1。主に寄稿したのはこの「ニューヨーカー」とか、あるいは「ハーパーズ・マガジン」とか「プレイボーイ」とかのお洒落系雑誌で、なかでもある時期のニューヨーカー誌には、ほとんど常連寄稿者といっていいほど矢継ぎ早に作品を提供している。

New Yorkerに掲載されたコリアの作品は全部で28篇。そのうち19篇がコリアの集大成的な短編集"Fancies and Goodnights"に収録されている。残りの9篇のうち2篇は"John Collier Reader"の中に入っていた。するとあとの7篇は単行本未収録かな? どこかにコリアの詳細な書誌はないものだろうか。
 

*1:[8/27付記]このサイトを見たら「F&SF」誌にも二篇寄稿してた。金の亡者みたいなことを言って悪かった。