マンアライヴとボルヘス

 
 おおそうそう。ボルヘスといえばもう一つ思い出したことがことがある。チェスタトン『マンアライヴ』の解説者は、ボルヘスが『マンアライヴ』を評価していたことを例証するのに、「マガザン・リテレール」という雑誌の片言隻語を持ち出してきていた。それも単に書名に言及しただけのところを。そして牽強付会もはなはだしく「言及するということは評価しているということだ」とか書いてた。

 でもそんなに苦しい理屈をこねる必要はない。ボルヘスにはもっとストレートに『マンアライヴ』の魅力を語っているところがある。国書刊行会版『論議』の212ページ。「単純さの顕著な高峰であると同時に神智の深遠でもあるチェスタトンの『マンアライヴ』」とか書いていて、ほとんど手放しで賞賛している。

 今日はR陽社(印刷会社)に行って入稿のスケジュールとか見積もりとかの相談をしてきた。これまでお世話になってきたリバ本の得意な人は栄転で営業部門にいなくなったということで、あたらしい担当の人。

 驚くなかれエディション・プヒプヒは今年中に四冊だす。「某」マイナス2号&3号(以上夏コミ)、ミステリ本(文学フリマ)、ビブリオテカ・プヒプヒ(冬コミ)。

 そういえばこないだR陽社からお中元が来た! もしかしてエディション・プヒプヒはけっこうなお得意さま? 中身はインスタントコーヒー詰め合わせセットだった。これでもガブ飲みして必死こいて本をつくれということか。その激励の気持ちはありがたく受け取っておきたいと思いました。