アルフレッド・ジャリ「アントリアクラスト」

puhipuhi2004-06-03



Atlas Pressからジャリ*1「アントリアクラスト」が届いた。これは機関紙「コレージュ・ド・'パタフィジック*2」に掲載されたジャリ12歳(第一稿)ならびに14歳(第二稿)のときの若書きの戯曲である。アルノーの伝記( ISBN:4891764945 )にさえ載っていない、こんな作品まで英訳出版してしまうアトラスプレスというのも相当に異常な出版社ではあるが、あろうことかこの本には戯曲をマンガ化したものまで併載されている(画像参照)。
"Antliaclast"のAntliaは、ギリシャ語のantlionから来ていて、ポンプの意味である。ジャリの戯曲では汲み取りポンプ(今で言うバキュームカー*3)を意味する。画像の下の方に見えるドラム罐に車がついたみたいなのがそれである。-clastはイコノクラストなんかのclastで「破壊者」の意味。
要するに汲み取りポンプが大変なことになる作品らしい。いつか、心やすらかなるときに読もうと思う。

*1:日本の某社で全集が企画されているらしい。MYSCONで某氏が言っていた。関係ないが津原やすみの某小説で、女の子が「ペル・ウブってウブなのかしら」とも言っていた。

*2:パタフィジック」の前に「’」があるのが正式

*3:若い人は知らないかもしれないが、少し前まではそういうものがあった