怒りをどこに

 
 『記憶の図書館』が高すぎるというお便りをときどきもらいます。しかし、しかしですよ、誰も儲けてなんかいないんです。わたしのもらう印税は微々たるものだし、取次や書店の取り分も事業を続けられるカツカツの分しかないし、ましてや版元にいたっては、社屋にエレベーターさえなくて、四階まで歩いて上り下りしてるんです。みんなヒーヒー言っているのです。

 でもここにひとつ諸悪の根源があって、何も仕事をしていないのに金をかすめとっていく奴がいます。そうです。消費税です。この本の税込価格 7,480円のうち 680円は消費税です。わたしのもらう印税よりずっとずっと多いんです。こんなに金をふんだくって、いったい何に使っているのか……

 この怒りをどこにぶつければいいんでしょうね。とりあえず次の衆院選ですかね。