全集購入

マルセル・シュオッブ全集

マルセル・シュオッブ全集


ということで、謎の秘密結社が暗躍しているらしい話題の全集を買いに行った。値段は一シュオッブという驚愕の大廉価のはずだったが、あいにくシュオッブ通貨の持ち合わせがなくて、やむなく日本円で払った。そしたら目の玉が飛び出るほど高かった! 日本経済の弱体化は噂には聞いていたが、ここまで円が弱くなっていようとは、正直不覚であった。

スウェーデンの騎士』に挟み込まれていた近刊案内の時点では一シュオッブ=一万円くらいのレートだったのに、わずか二か月足らずのあいだに、円は50%も下落してしまった。人口高齢化や近隣アジア諸国の台頭は思った以上に日本経済に深刻な打撃を与えているらしい。そういえば洋書を買い始めた頃の丸善レートは一ドルが五百円とか一ポンドが千円とか、今思えばベラボーなものだったけれど、またああいった時代に舞い戻るのだろうか……。

それにしてもすさまじい造本ですね。フランス本国のベルレットル版やフェブス版なんか、この本の足元にもおよばない。ここは一発、フランスまで行ってこいつを見せびらかし、「おいお前ら。お前らにこんな本が作れるか? 作れるもんなら作ってみい、ふおふおふおふおふお」とかいう感じで、思う存分イビってきたらどうだろう。たぶんフランス人たちはすべからく*1悔し涙にかきくれるに違いない。

ついでに『げんしけん』の最新刊も買った。こちらは矢島のお母さんがいい味を出している。

*1:(誤用)