いよいよ今月末に迫るシュオッブ全集の発刊。それに先立ち瀬高道助という人が「マルセル・シュオッブの復活について」という一文を国書刊行会のサイトに寄せている。これを読んで、文中で触れられているバンド・デシネ『深紅の船長』を見せてもらったことを懐かしく思い出した。とある高楼の珍書稀書で埋まった最上階、社長室をも遥か眼下に睥睨する一室でのことだった。
その後拙豚もドイツ語版を入手、一読して予想をうわまわる素晴らしさに驚愕した。
シュオブ邸から黄金仮面(キャプテン・スカーレット)にさらわれるモネル
ここに描かれたモネルは漠然と想像していたよりずいぶん年上だけれど、まごうことなき「モネルの姉妹」である。日常と幻想が合い綯われたその物語は胸を締め付ける。日本でも翻訳出版されないかな。できれば翻訳は拙豚にやらせてほしいものだけれど。