晶文社ミステリのOut-of-Print titles


わが『最後の審判の巨匠 (晶文社ミステリ)』がアマゾンでついに「出品者からお求めいただけます」になってしまった。あまりの売れ行きの悪さに怒髪天を突いた版元が一冊残らず断裁したのだろうか。文庫化されてもなおかつ親本が生きているタイトルもあるというのに。
晶文社ミステリでは他にヘレン・マクロイの『歌うダイアモンド』も同様の憂き目にあっている。でもたぶんこちらのほうは、あいつぐ新訳刊行で他のマクロイ作品に興味を持った読者が駆け込み的に買ったために、自然に在庫がなくなったのだろう。『暗い鏡の中で』などの高みにはまあもちろん達していないにはしても、それでもなお衝撃的ともいえる読後感を与えてくれた(そのことは2年ほど前ここにちょっと書いた)思い出深い作品集だ。
たぶんこれからマーケットプレイス価格がじりじりと上がっていくだろうが、さいわいbk1その他の書店にはまだ在庫があるようなので買い逃した人も当分あせる必要はないと思う。