謎のケセン語

ケセン語大辞典

ケセン語大辞典

どのジャンルの本にもいわゆる奇書と呼ばれるものはあろうが、事典・辞典類には殊の外多いような気がする。「こんなもの集めてどうするんだ」というようなコレクターの無私の情熱が、もっとも先鋭化した形であらわれるからだろうか。こういった本は、フトコロと床の強度が許す限り揃えたいとは思っているのだが、しかし奇書とは元来何の役にも立たず、持っているのを自慢さえできず、おまけにたいてい高価と来るので、いざ買うとなると躊躇してしまうものだ。この本などはその典型で、迷っているうちに品切れになってしまった。上下二巻で2800ページ、38000円。著者の真摯な努力を思えば奇書と呼ぶのがはばかられるような重厚な辞典である。
さて「ケセン語」とはいかなる言語で、地球のどのあたりで話されているのだろうか。ここを見ればその大体が分かる。ケセン語新約聖書などもすでに刊行されているが、なまなかな語学力で歯の立つものではない。
 ケセン語訳新約聖書 〔1〕マタイによる福音書
 ケセン語訳新約聖書 〔2〕マルコによる福音書
 ケセン語訳新約聖書 〔3〕ルカによる福音書
 ケセン語訳新約聖書 〔4〕ヨハネによる福音書