すたすた、その他

puhipuhi2004-10-22


トランス=アトランティック読了。面白かった。翻訳が素晴らしい! 

すたすた。すたすた。恥ずかしながらゴンブロヴィッチの本で最後まで読んだのはこれ一冊きりである。「コスモス」の難解さに根をあげて以来、拙豚にとってゴンブロヴィッチは鬼門になっていたが、この機会にリベンジ・マッチを挑もうかとも思う。

これは一種のファースト・コンタクトもので、その意味では同時期に出た「ソラリス」と同一ジャンルである(違うかもしれない)。大西洋を越えてはるばるアルゼンチンにやって来た一人のポーランドの青年の見たもの、それはあまりにもアレな世界であった。

アルゼンチン社会の描き方やその風刺はH.ブストス=ドメック(ボルヘス+ビオイ=カサーレス)の「ブストス=ドメックのクロニクル」や「ドン・イシドロ・パロディ六つの難事件」と通ずるものがあるような気がする。それだけにお終いの方でボルヘスの悪口を言ってるのがちょっと悲しい。もしかしたらビオイ=カサーレスの方となら仲良くなれたかもしれません。

今日の東京古書会館は恒例「洋書祭り」の第一日目。例によって散財しまくってきました。もちろん明日も行きます。30分前には会館の前に並んでいると思います。

なぜか今エリック・アンブラーの自伝など読んでいます。