ピアノは打楽器

昨日書いたようなわけで、近ごろは荻窪ミニヨンにしげしげと通っていて、あたかも仕事場のようになっています。ここは名曲喫茶としてはルールがゆるくて、パソコンを打っていても怒られないし、会話も普通の声ならOKです。ただし携帯電話はだめ。

しかしそのゆるさを濫用して、ときたまあたりに聞こえるような大声で話をする人がやってきます。そんなときはどうするか。バルトークのピアノ協奏曲をリクエストするのですよ。ピアノはポリーニで。これをミニヨンの巨大スピーカーで鳴らすとすごい迫力です。




ほらほら、ろくに話もできないくらいやかましい音楽でしょう。そのうるささに魂消た会話客はそそくさと帰ってくれ(ることもあり)ます。こういう曲を聞くとピアノは打楽器の一種だとつくづく思いますね。そもそも弦をハンマーで叩くというのが野蛮ではありませんか。

もちろん世の中にはもっとうるさい音楽だってあります。「月に憑かれたピエロ」とか。さしものピアノもうるささでは人の声にはかないません。しかしそういうのはこちらが翻訳に集中できなくなってしまうので論外であります。