コトリの宮殿


 
小野塚力さんから超短編フリーぺーパー「コトリの宮殿」35号を送っていただきました。ありがとうございます。関根朝子さんの挿絵が点綴されたオールカラーの瀟洒な小冊子です。これが無料とは! 校正がずさんなのにバカ高い値をつけるどこかの同人出版とは大違いです。

肝心のりきさんの文章「岡田三郎とコント」は、今回は序文と年表だけなのがちょっと残念。でも年表を見ただけでも、川端康成、中川与一、宇野浩二、芥川龍之介などの大御所の名が次々と現れていて、大正十二年から十五年にいたるコント形式作品勃興の大きなうねりが感じられます。芥川の作品にはほんの数行しかない短いものがありますが、その背後にはこんな運動があったのですね。川端の『掌の小説』にしてもそうです。その火付け人にして黒幕に岡田三郎というフランス帰りの(自分にとっては)謎の怪人がいたこともこのフリーペーパーで初めて知りました。

また渡邊晴夫『超短編小説序論』なる本が出ているのも、やはり初めて知りました。これはぜひ読んでみたいです。ただ二十年以上前の本なので例によってアマゾンでは大高騰。いま版元に問い合わせをしています。

りきさんの文章は「新連載」と書いてあるのでこれからの本論が楽しみです。たぶん編集発行をされているタカスギシンタロさんのもとにはすでに大量の原稿が届けられていて、「さあ出せすぐ出せ」と連日矢の催促を受けているのではないでしょうか。ご愁傷様です。

(上の画像は著作権法違反になるといけないのでわざとピントをぼかしてあります。撮影がヘタなわけではないですよ!)