山田英春氏のツイッターでボルヘス+フェラーリ対話集成『記憶の図書館』のカバーが公開されました。対談相手をつとめたフェラーリ氏もこのカバーを見て、「とてもオリジナルで美しさにあふれたカバーだ。東洋からのまたとない贈り物だ。カバーの真ん中にある内なる図書館は彼らがボルヘスの精神で仕事をしたことを示している」(大意)と大絶賛をしていると風の便りに聞きました。
気になる定価は、ここだけの話ですが、今のところ6,800円 (税別) くらいが予定されていると、これもひそかに聞きました。初版部数は『ワルプルギスの夜』と同じ程度のようです。
この本もまた昨今の国書の鈍器路線を踏襲していて、背表紙に表紙絵がスッポリ入るくらいの部厚さです。ペーパーバック版の『ダールグレン』が思い出されます。最近の国書の辞書に「分冊」の二文字はないのでしょうか。そしてたび重なる国書税の重圧にあえぐ人民をよそに、とあるロココ風の部屋では今日も優雅にクラヴサンが奏でられている模様です。フランス革命がいまにも起こりそうな塩梅ではありませんか。
ホルヘ・ルイス・ボルヘス+オスバルド・フェラーリ『記憶の図書館──ボルヘス対話集成』(垂野創一郎=訳、国書刊行会)色校正。704頁!! pic.twitter.com/ixnoaH5ss9
— 山田英春 (@lithosgraphics) 2021年8月21日