ボーイ・ミーツ・タネムラ!

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 澁澤龍彦に女性ファンが群れをなしているのに比べると、種村季弘には、池田香代子氏などの貴重な例外をのぞいては、野郎どもばかり群がっているような印象がある。

 なぜだろう? やはりペニスケースをつけて踊ったり、湯上りのセミヌード写真を著者近影に用いなければ女性の人気は得られないのだろうか。それとも女性の目で見ると顔の造作とか体型に顕著な差があるのだろうか。女性ならぬ身にはどうもよくわからない。

 それはともかく、今週末くらいに発売される『幻想と怪奇』第6号には、その種村の未発表翻訳が掲載される。それに乗じて、不肖わたくしも、日頃蓄積していた種村愛を一気に炸裂させて40ページあまりの小アンソロジーを編んでみた。
 
 
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 ここ ↑ に書いてあるとおり、目標としたのは、筑摩書房でむかし全十二巻で出た『澁澤龍彦文学館』である。これの種村版などはそれこそ夢のまた夢であろうから、せめてそのカケラなりとも実現できればと考えて作ってみたものだ。ぜひ読んでいただければと思う。