春の復刊フェアその他


来月5日(月)、久方ぶりに「エディション・プヒプヒ」として文学フリマに参戦します。だが長い間まどろんでいた狂気山脈が鳴動をはじめたせいもあって新刊は無理っぽい。そこで「エディション・プヒプヒ春の復刊フェア」と題して、長く品切れになっていた次の三点を復刊します。お楽しみに!

  1. レオ・ペルッツ 『アンチクリストの誕生』
  2. エーゴン・フリーデル『タイムマシンの旅』
  3. フリードリヒ・フレクサ『伯林白昼夢』


マイリンク『ゴーレム』が大好評と聞く白水社Uブックスで近く『エドウィン・ドルードの謎』が出るそうな。ところでマイリンクとディケンズのあいだに意外なつながりがあるのをご存知ですか。そう、実はマイリンクはディケンズの独訳者でもあるのです。『デヴィッド・カッパーフィールド』、『ピクウィック・クラブ』、『荒涼館』あたりは今でも新刊で手に入るみたいですから、単なる小遣い稼ぎの域を超えた立派な訳なのだと思います。奇人変人大集合、といった趣のあるマイリンクの長篇はディケンズの影響をもろに受けているのかもしれません。

本の雑誌」最新号は、その『エドウィン・ドルードの謎』を大昔に出した東京創元社特集。特集の目玉である探訪記によれば、なんでも社内のあちこちにダイイング・メッセージが残っていて、「つかれた」「ハゲ」とか書いてあるらしい。こ、こ、怖いですね。