救われた舌

三面記事の歴史

三面記事の歴史


本書に掲載されているエピソード。

 昨日、12歳の少女が橋の鉄製の欄干をなめていたところ、急に舌がくっついてしまった。
 引きはがそうとして水をかけたが、余計に舌を凍てつかせる始末。するとポケットから大きなポケットナイフを取り出した者がいたので、少女は恐ろしい叫び声を上げた。
 ところが、この事件を見物していた別の人がウィスキーの瓶を持ってやってきた。この人が警官の手にウィスキーを適量たらして、警官がそれで舌を軽くもみこむと、このおっちょこちょいな少女の舌はとうとうはがれたのである。


ふおふおふお。このくらいの年頃の娘はなにやらかすかわからんのう。ウィスキーの何滴かが落ちになるなんて、まるで渡辺温のコントみたいに洒落とる。「それで舌を軽くもみこむ」いう描写も光っとるしの。わしゃ最初、「それを舌で」と空目したがな。のう婆さんや?