ループ天国

 
 今日はですぺらで愛欲公会議(仮称)。愛欲には縁遠いけれどなぜか出席した。話は例によって60年代と80年代のあいだを果てしなくループ。人知れず醸された魔酒「エリザベート・バートリの下血」(仮称)を飲むと記憶をなくすので、何度でも飽きずにループができるのだ。

 「ループいいよね〜」「ループ最高!」「ムーンチャイルドぱくっても怒られないし、内田善美もまだマンガ描いてたよ!」「21世紀なんかもうなくてもいいよ」「ビデオもない時代はテレビのスピーカーから音を拾って録音するしかなかったけど、途中でオヤジが入ってきて屁をこいたら何もかもパーに!」「浅羽先生の『時間ループ物語論』はほんたうに名著であるなあ」

 そのときですぺら新店主が秘め隠したオタクの本性を現わし猛然と反論。エヴァ以前と以後でオタクはまったく違うものになってしまった。今のオタクはそもそも龍宮城体験を持たないから、浦島太郎のメタファーは何の意味もないではないかと。さてお次はいかにあいなりますか。奇絶!怪絶!また壮絶!

 【3/3後記 『時間ループ物語論』p.180で「どなたが書いていたのか失念したのですが、高名なフランス文学者だったと思います」とあるのは篠沢秀夫、本は『篠沢フランス文学講義』。とっくに誰かが指摘しているとは思いますが老爺心ながら……