手招く美女

某嬢といえば幻想文学界隈では知らぬものとてない神秘的な美女であるが、その某嬢から招待状が来た。しかも速達で。

封を開くと、「聖なる邪神」とか、「恐怖と狂気への誘い」とか、「心してご来場を」とか、いろいろ剣呑なことが書いてある。まことに怪しさ全開である。

倉阪さんの小説だと、こんなとき迂闊に出かけたら最後、まずは生きて帰れない。あるいは『悪夢の骨牌』のような例だってある。さてどうするか、ここが思案のしどころだ。