某同人誌は法王が実権を握り編集長はヨーロッパに亡命との噂。権力闘争テラオソロシス。はたして団長の運命やいかに。どちらかというと団長の味方だ。
鮎川哲也未収録推理小説集 『夜の演出』が届きました。表紙は喜国画伯。開巻いきなり妙齢の美女が縛られ鞭打たれているイラストが出てきたりして、どうなることかと思いましたが、少なくとも後半は鮎川翁の懐かしい手癖が堪能できる読み物となっています。中にはウルトラ地雷の犯人当て短篇などもありますが……。
ミッキー・フィンというと、ついマーク・ボランの隣でボンゴ叩いてたお兄さんのことを思い出してしまいますが、ここでいうミッキー・フィンは実は人でさえない。しかしこの小説は、おしゃれな感じと人を食った感じがいい具合に混ざり合っていて、たとえば久生十蘭の『魔都』や『黄金遁走曲』の好きな人なら読んで損はしないでしょう。
