手が、手がっ!

平井功ポオ論(仮題)を校正していると、不思議や己が手が、何者かに魅入られたようにひとりでに動いて、新字を旧字に直していくではないか。
ああどうしたことであろう。何者かの呪いであろうか。またあの旧字地獄がすぐ目の前に迫っている。事態は予断を許さない。