- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/08/30
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 137回
- この商品を含むブログ (277件) を見る
浦賀和宏やユヤタンにも劣らぬ鬱展開サーガで読者を愉しませてきた「文学少女」シリーズも次作で大団円を迎えるという。悲しいことだが、これだけ伏線(と思われるもの)を張り巡らせていれば、あとは終わるべきところに収束するしかないのだろう。
このシリーズは毎回文学作品がテーマになっていた。これまでの五作でいえば、順に「人間失格」・「嵐が丘」・「友情」・「オペラ座の怪人」・「銀河鉄道の夜」である。それなら最終回のネタは何だろう? いままでは和ものと洋ものが交互に来ていたので、今度は洋ものの番ではあるのだが。
……でもあえて予言しよう。最終回を飾るのはこの人だと:
- 作者: 三島由紀夫,東雅夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/09/10
- メディア: 文庫
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
なぜって、「何を食べても味がしない」というヒロインはまさに三島そのままではないか。作品でいうなら本命は「仮面の告白」、対抗は「金閣寺」であろうが、ここはひとつ、かの「豊饒の海」に倣って最終部は全4巻で完結してほしいものだ。