ビオイ×ボルヘス

一時期沈滞していたボルヘス関係出版だが、先月末久しぶりにワクワクする本が出たよ。

これはどんな本かというと――ここに紹介文がある。しかしスペイン語はもうすっかり忘れてしまったので、何が書いてあるのかよく分からない。

ええとたぶん、これはビオイ=カサーレスが生前に書き溜めていた膨大な日記やメモから、ボルヘスに関するものをビオイのliterary executorであるダニエル・マルティノが編集してできた本のようだ。上にリンクした紹介文の下の方には「ボズウェルの『ジョンソン伝』とエッケルマンの『ゲーテとの対話』だけがかろうじてこの書に匹敵する」なんてことが書いてある(ような気がする)。まあ話半分としても相当凄い本らしい。

しかしここから察するに、ボルヘスの未亡人マリーア・コダマはこの本をあまり喜んでないような気がする。「ビオイがあたかも攻みたいな印象を与えるのはいかがなものか」と言っているような気がしない……でもない。

そんなわけでなかなか下世話な興味をそそる本でもあるので、拙豚は目下この本が到着するのを一日千秋の思いで待ちわびている。なにしろ地球の反対側、しかもラテンな国からやってくるので、いつ来るかはまったく予断を許さない。正月までに届けばいいなあ…… えっスペイン語? ま、読んでいくうちにだんだん思い出す――ことを期待。