サムラ・ママス・マナ（フォン・サムラ、ラーシュ・ホルメール）の音楽は、毎日聞いているとそのうち頭がおかしくなってくると思うが、たまに聞く分にはこんなに気持ちがリフレッシュされるものもない。狂躁的ではない、ポジティブな変拍子。あの怪曲やあの奇曲が次々とライブで再現されているのを聴くとアア生きていてよかったなあ、という気がしないこともないなり。
トリを飾るのはボーナス・トラックの「The Fate」。あの二枚組アルバムSCHLAGERNS MYSTIK/FÖR ÄLDRE NYBEGYNNAREの二枚目のB面全面を使って、「ぶんじゃかじゃかじゃか、ぶんちゃっちゃっ」とひたすらに繰り返す、場末のキャバレーを思わせるあの音楽である。学生のときSCHLAGERNS…をLPで買ってこの曲を聞いたあと、「四千円(当時の値段)出してこれかぁ〜」と激しく鬱になったことを思い出す。今ではそれなりに楽しく聞けるが、まあこのバージョンは５分で終わるから……。２０分続けられたらやはり死ぬのではないか。
