『小沼丹作品集』小澤書店 1979.12.10〜

MYSCONのオークション結果 http://www.geocities.com/myscon/myscon4/myscon4_auction.htm を見て切歯扼腕の連続。あの本がたった500円なのか! あの本が1,000円で買えるのか! あの本が5,000円以下なのか! ああ参加しておけばよかった。ああ参加しておけばよかった。拙豚の場合3月近くになるといつも仕事がせわしなくなって、あまりこういったオフ会に出るような気持ちの余裕がなくなるのなり。しかし来年は(もし開催されれば)なるべく参加せん。しかし年々参加者の平均年齢が若くなっているようで、こういう方々に交じると老豚は浮きまくるのではないかと不安なり。愛・蔵太さんも来年はぜひ参加してください。
落札値が高くて驚いたのは小沼丹『黒いハンカチ』なり。この短編集は、初版にこだわらなければ『小沼丹作品集』の第2巻で読める。この作品集も一時はゾッキに出てたりしてたのだが、今はなんか知らんが無茶高いなり。しかし大きな図書館になら必ず置いてあり。拙豚は学生の頃「これはミステリである」という事前情報なしに読んでたいそう驚いた。これってもしかしてミステリ? あの渋いオッサンがミステリ、それも新米女教師が探偵役のうれし恥ずかしミステリを書いていたのか! 今で言えば日影丈吉が「六枚のとんかつ」を書いたのを見たような衝撃だったなり(゜(○○)゜) プヒプヒ…チョットチガウカモ…
原著の後書きをチョット引用せん。作者の「照れ隠し」がいやみなく出ているいい文章なり。

主人公が若い女性なのは、雑誌の性質上さうならざるを得なかったのであつて、現実にニシ・アヅマ君がゐたら、多分僕はそんな探偵の真似はお止めなさいと云ふかも知れない。因みに、この主人公はときに眼鏡をかけたりするが、これは多分に一種の照れ隠しの意味だらうと思ふ

秘密の小部屋でコソーリお昼寝するニシ・アヅマたん激萌え〜。カタカナ書きの名前の効果もあって、いい意味でキャラが立ってない。つまり、よくできた人形劇みたいな趣があって、なかなか不思議な雰囲気の作品に仕上がっており。東京創元社さん早く出してください(゜(○○)゜) プヒプヒ。