2004-01-01から1年間の記事一覧

今日の散財(大泉黒石全集)

高円寺都丸書店にて。安かったので(一冊あたり1500円以下)ついつい買ってしまった。大泉黒石はなるほど日本語で本を書いてはいるが、頭の中身はまったく日本人ではない。日本人的な感情に足を掬われるということが、彼の場合あまりないようなのだ。では彼は…

(`Д´)ノ ウァァァン!!!

この漫画描いた人は、石堂さんの写真をちゃんと参照したのかと小一時間(ry (コレでは三面怪獣ダダではないか〜)

白い果実 ISBN:4336046379

読み始めたばかり。面白いですよ。文章も素晴らしいし、紙面の余白(マージン)や活字のフォントにも微妙に気が配られていると思います。ただ、顔の固まってない赤ん坊の顔相を見てその子の将来まで予言する(p.24)のはいかがなものか。そういうのは人相占いで…

ボーイズラブ小説の書き方  ISBN:4592732243

どこにも売ってないのでBK1で買いました。オマケにCD‐ROMが付いているというので、どんな凄いものが入っているかと怖れていたら全然凄くなかった。どうせCD‐ROMつけるなら、少なくとも壁紙くらいは入れてもバチは当たらなかったのではないか。 中身は普通の…

うわあついに表沙汰に

おまけに一日では消えないし・・・とりあえず10月1日を目標に進めていきたいと思ってます<微妙に私信

「PEGANA LOST No.9」「夢見る人の物語」

未谷おとさんの西方猫耳教会から「PEGANA LOST No.9」が河出文庫の「夢見る人の物語」とほとんど期を同じくして出た。まことに目でたいことだ。「ぺガーナの神々」でしかダンセイニ卿を知らない人の中には、なんとなく近寄りがたい神話創造者というイメージ…

ボーイズラブ小説の書き方  ISBN:4592732243

どこにも売ってないではないか! 書泉ブックマートの4Fで、ついに「白泉社の『ボーイズラブ小説の書き方』ありますか?」と口に出して尋ねたら、速攻で「版元品切れです」と答えが返ってきた。まあ売れてるようでなによりだ。○・○○さんもさぞお喜びであろう…

暗い広場の上で(ヒュー・ウォルポール)  ISBN:4150017565

これは「三人の詐欺師」や「新アラビア夜話」と同じく魔都ロンドンの物語である。 ……たとえばパリはね、あすこはある程度の研究をつめば、ひととおりの知識をつかめるようになれるが、ロンドンというところは、これは常に神秘だよ。かりに君がパリに行けば『…

柳下毅一郎氏・若島正氏トークショー

行ってきました*1。若島正氏が矢継ぎ早に繰り出すミステリ的(あるいは「チェスタトン的」と言ったほうがより適切か)な「驚くべき真相」に圧倒されぱなしの一時間半でした。いま覚えているのだけを順不同で書くと 第三話で出てくるノートの「鋭い刃物で切り…

「ケルベロス第五の首」第五号の謎  ISBN:4336045666

8月1日の日記で書いた疑問のうち、 「わたし」は4番目なのになぜ「第五号」と父に呼ばれるのか? タイトル「ケルベロス第五の首」は何を意味するか? はCAVE CANEMのここに答えらしきものが書いてある。しかし拙豚はこんなヌルい解答じゃ満足できんぞ! 今…

「ケルベロス第五の首」小人さんコナイ━━━━(゜A゜)━━━━ッ!!   ISBN:4336045666

ので仕方なく殊能将之氏推奨のCAVE CANEMを覗いてみる。 うおう、いきなりマーシュ博士とV.R.T.はフォモだと書いてある! 男が二人きりで探検に出たら、もうそれだけでフォモになるのですか? この腐女子的感性はいかがなものか? 激しく目ウロコだったのは…

「ケルベロス第五の首」第一話で分からないところ ISBN:4336045666

最初から読み直したらますます分からなくなった。第三話「V.R.T」を読んだ後に読むと、この第一話「ケルベロス第五の首」はかえって第三話より支離滅裂な話に思えてくる。とりあえず疑問点をリストにするなり。 第一話最後の一文はどういう意味か? 「わたし…

『怪奇礼讃 』

なおもポツポツ読んでいます。ホッグ「地獄への旅」・・・この人の作品は(「悪の誘惑」もそうだったが)、屋外が舞台であっても、なんとなくそこが屋外という感じがしない。外界の描写が芝居の書割みたいなのだ。この、ある種閉塞感というか、ちょっと不思…

ああまた散財

時間がちょっと空いたのでまた北沢書店の50%セールに行く。今日は小説の棚をひととおり見てきました。買ったのは次の7点。値段は割引後の値。 Alice Meynell : The Flower of the Mind (1750円。イギリス版矢川澄子みたいなアリス・メイネルの詩歌アンソ…

『怪奇礼讃』

相変らずポツポツと読み続けています。こういう本を一時に読むのはもったいなさすぎる。先に同じ版元から出た『怪談の悦び』が燦めくマスターピースばかりを集めた宝石箱だとすれば、この「怪奇礼賛」は、どこかの修道院からでも発掘された古文書の抜書きの…

モンセラートの朱い本

「モンセラートの朱い本」は一時愛聴しました。持っているのは国書刊行会の『古楽CD100ガイド』で推薦されていたアラ・フランチェスカの盤(Opus 111)です。いきなりチャルメラ(みたいな笛)とタイコでぴいひゃらどんどんと始まるので度肝を抜かれました。この…

『怪奇礼讃』

ポツポツ読み始める。変な話ばかり。クラニー小説がまともな小説に思えてくるほどだ。短編小説としての洗練を放棄している作品を意識的に拾ったのだろうか? それにしても、こういう小説がゴロゴロ生産され、のみならず活字にまでなってしまうイギリスは面妖…

ケルベロス第五の首(続き) ISBN:4336045666

殊能将之氏の「ネタバレ」http://www001.upp.so-net.ne.jp/mercysnow/Reading/fhc/mycerberus.html を読んだ。う〜ん…「殺された」とは限らないのではないか。p.309の最後から四行目を読むかぎりでは「病死」と解釈する方が自然だと思うのだが… 少なくとも殺…

ケルベロス第五の首(昨日の続き)

最後まで読んで驚いた。手記やらインタビューや物語らの断片を入念に(時系列を乱しつつ)構成し、もって物語の迷宮を作り出す手法は、これはそのまんま「ドグラ・マグラ」ではないか・・・。で、作品のテーマも拙豚の見るところ、「ドグラ・マグラ」とかな…

ケルベロス第五の首

今日は第一話だけ読みました。これはドグラ・マグラではないだろうか? 二人の博士に翻弄される少年。博士は少年を一種の実験材料にしているらしい。そして少年は自分が誰だか分かっていない。博士の息子か、それともアボ(先住民)が化けているのか、それとも…

倉阪鬼一郎「十人の戒められた奇妙な人々」 ISBN:4087747093

おお、これはオスカル・パニッツァですね! 懐かしいなあ、ということでパニッツァ再読中。また後で何か書きま

Von Zamla : 1983  ASIN:B00001ZSVS

サムラ・ママス・マナ(フォン・サムラ、ラーシュ・ホルメール)の音楽は、毎日聞いているとそのうち頭がおかしくなってくると思うが、たまに聞く分にはこんなに気持ちがリフレッシュされるものもない。狂躁的ではない、ポジティブな変拍子。あの怪曲やあの…

倉阪鬼一郎『42.195 すべては始めから不可能だった』

「読者参加型」のマラソン・ミステリー。給水ポイントでヒントをもらいつつ、二つのマラソン競技が行われる作中の全42.195章を読者が共に走りつつ真犯人を推理するという趣向です。途中三箇所に給水ポイントが設けられていて、作者が登場し、謎解きのヒント…

伊藤人誉「人誉幻談 幻の猫」(亀鳴屋)

もうずいぶん前に読んで、感想を書こう書こうと思いながら、機を逸してしまった本です。ぼやぼやしているうちに、いろいろWeb上で書評が出てきました。なかなか好評なようで拙豚も嬉しいです。とりあえず遇目したもののみリンク(順不同) 「幻の猫」書評リ…

柳下毅一郎氏・若島正氏トークショー

の整理券をもらいに三省堂に行ってきました。No.11・・・当日いきなり行ってもよかったのかもしれない。めぼしい新刊は出てなかったので*1 、ディスクユニオンに回り中古の安いの(盤質Bとかケース割れとかそういうの中心)を沢山買う。 1) Jan Akkerman : Pro…

ヴィクトリア朝小説におけるヒーローの凋落(マリオ・プラーツ)

いや読ませます。「安いから買った」なんて失礼なことを書いて悪かった。ディケンズの章をちょっとめくって見ただけでも、「ディケンズはサドの読みすぎで登場人物の性格が歪んだ(p.137)」とか「『エドウィン・ドルード』はマックス・エルンストのコラージュ…

北沢書店全在庫50%引きセール

今朝の本棚の中の骸骨にお知らせがあったので、あわてて行ってみました。あまりじっくり見る時間はなかったのですが、拙豚が行ったときには、既にめぼしいものは買い尽くされているような感じでした(特にオカルティスム関係はアッパレなほど何も残っていな…

コミケカタログを買ってきました。

カタログを見ると、わがサークルのお隣はなんと西方猫耳教会さんであることが判明。よろしくお願いします。西方猫耳教会さんでは「PEGANA LOST」の第9号が出るという噂も。皆さん、「PEGANA LOST」を買うついでにうちの出版物も買ってやってください。もえか…

「迷路」

「迷路」の翻訳は全211ページ中150ページあたりまで行きました。この分だと夏コミまでに何とかなるかもです…この夏の暑ささえなければ…。この本の元版にはサルバドール・ダリの素晴らしい挿絵が10枚ほど入っていて是非とも収録したかったが、こことか見ると…

『怪の物』はボーイズラブか?(その2)

ゴシック名訳集成 西洋伝奇物語 伝奇ノ匣7 (学研M文庫)学研プラスAmazon (昨日の続き)江間医師を密かに慕う怪富豪村山三郎は首尾よく(?)怪我をし、これを口実(?)に江間の往診を乞うこととなった。しかし、館に招き入れられた江間を待ち受けていたのは…